環境用語集 エコカー減税
・自動車重量税・自動車取得税のエコカー減税(新エコカー減税・中古車特例)
・ASV・バリアフリー車両減税(自動車重量税・自動車所得税)の概要
・自動車税のグリーン化特例の概要
・新エコカー減税の対象車種
・自動車にかかる税金について
環境負荷の少ないエコカーに関連する減税措置としては、自動車重量税や自動車取得税を対象とした、いわゆる「エコカー減税」と、自動車税を対象とした「自動車税のグリーン化税制」の2種類がある。
いわゆる「エコカー減税」は、電気自動車やプラグインハイブリッド車などの「次世代自動車」や「国土交通省が定める排出ガスと燃費の基準をクリアした自動車」に対して、購入時にかかる「自動車取得税」、購入時と車検時にかかる「自動車重量税」を優遇する措置。
この「エコカー減税」は経産省の主導で平成21年度にスタート。平成24年度は「新エコカー減税・中古車特例」として、減税対象車の燃費基準を切り替え、環境性能に優れた自動車に対する負担軽減を重点化して実施されている。期間は3年に延長された。新車を購入する場合、エコカー補助金と併用可能して受けることができるが、エコカー補助金とエコカー減税とでは求められる環境要件は異なる。また、「中古車特例」では、中古車の購入時も「自動車所得税」の減税を受けることができる。
平成24年度は、バス事業者やタクシー事業者が導入するバリアフリー車両や、衝突被害軽減ブレーキ搭載された大型貨物自動車(先進安全自動車(ASV))に対して、自動車重量税と自動車取得税を軽減する特例措置も創設された。このASV・バリアフリー車両減税の対象車がエコカーの減税対象車である場合は、自動車重量税は新エコカー減税を適用し、自動車取得税は、申告者がいずれかを選択することができる。
「自動車税のグリーン化税制」は、自動車の所有者が、毎年、都道府県から課せられる「自動車税」について、自動車の環境負荷の度合いによって優遇と負担増を設けた措置。次世代自動車や、排出ガスと燃費の基準をクリアした自動車に対しては税率を軽減する一方、新車新規登録から一定年数を経過した環境負荷の大きい自動車に対しては税率を重くしている。全国の都道府県で実施されている。
自動車重量税・自動車取得税のエコカー減税(新エコカー減税・中古車特例)
■適用期間
自動車重量税:平成24年5月1日~平成27年4月30日
自動車所得税:平成24年4月1日~平成27年3月31日
■自動車重量税
・適用期間中の新車新規検査の際に納付すべき税額について減免。
・免税対象車については、新車で購入した場合は「新車新規検査」が免除、期間内に、その次に受ける車検の際の重量税が50%減税となる。既に所持している場合、または中古車を購入した場合は、期間内に受ける最初の車検の際の重量税が50%減税となる。
■自動車取得税
新車:適用期間中に新車で購入した際に課せられる税率について軽減。
中古車:適用期間中に中古車で購入した際の所得価格から控除。
対象・要件等 | 新車 | 中古車 (控除額) | ||||
自動車重量税 | 自動車取得税 | 自動車取得税 | ||||
次世代 自動車 | 電気自動車(燃料電池自動車を含む) | 免税 (2回目検査:50%減税) | 非課税 | 45万控除 | ||
天然ガス自動車(平成21年排ガス規制Nox10%以上低減) | ||||||
プラグインハイブリッド自動車 | ||||||
クリーンディーゼル車(平成21年排ガス規制適合の乗用車) | ||||||
ガソリン車(ハイブリッド車含) | 乗用車等(乗用車、車両重量2.5t以下のバス・トラック) | 平成17年 排出ガス規制 75%低減レベル | 平成27年度燃費基準+20%達成 | 免税 (2回目検査も50%減税) | 非課税 | 45万控除 |
平成27年度燃費基準+10%達成 | 75%軽減 | 75%軽減 | 30万円控除 | |||
平成27年度燃費基準達成 | 50%軽減 | 50%軽減 | 15万円控除 | |||
中量車(車両重量2.5t超3.5t以下のバス・トラック) | 平成27年度燃費基準+10%達成 | 免税 (2回目検査:50%減税) | 非課税 | 45万控除 | ||
平成27年度燃費基準+5%達成 | 75%軽減 | 75%軽減 | 30万円控除 | |||
平成27年度燃費基準達成 | 50%軽減 | 50%軽減 | 15万円控除 | |||
平成17年 排出ガス規制 50%低減レベル | 平成27年度燃費基準+10%達成 | 75%軽減 | 75%軽減 | 30万円控除 | ||
平成27年度燃費基準+5%達成 | 50%軽減 | 50%軽減 | 15万円控除 | |||
ディーゼル車(ハイブリッド車含) | 平成21年排出ガス規制Nox及びPM10%以上削減 | 平成27年度燃費基準+20%達成 | 免税 (2回目検査:50%減税) | 非課税 | - | |
平成27年度燃費基準+10%達成 | 75%軽減 | 75%軽減 | - | |||
平成27年度燃費基準達成 | 50%軽減 | 50%軽減 | - | |||
平成21年 排出ガス規制適合 | 平成27年度燃費基準+10%達成 | 75%軽減 | 75%軽減 | - | ||
平成27年度燃費基準+5%達成 | 50%軽減 | 50%軽減 | - | |||
重量車(車両総重量3.5t超のバス・トラック) | 平成21年排出ガス規制Nox及びPM10%以上低減 | 平成27年度重量車燃費基準+10%達成 | 免税 (2回目検査:50%減税) | 非課税 | 45万控除 ※ハイブリッド車のみ | |
平成27年度重量車燃費基準+5%達成 | 75%軽減 | 75%軽減 | 30万円控除 ※ハイブリッド車のみ | |||
平成27年度重量車燃費基準達成 | 50%軽減 | 50%軽減 | 15万円控除 ※ハイブリッド車のみ | |||
平成21年 排出ガス規制適合 | 平成27年度重量車燃費基準+10%達成 | 75%軽減 | 75%軽減 | 30万円控除 ※ハイブリッド車のみ | ||
平成27年度燃費基準+5%達成 | 50%軽減 | 50%軽減 | 15万円控除 ※ハイブリッド車のみ |
参考:国土交通省(http://www.mlit.go.jp/common/000205323.pdf)
ASV・バリアフリー車両減税(自動車重量税・自動車所得税)の概要
■適用期間
自動車重量税:平成24年5月1日~平成27年4月30日
※ASV車両で22t超のトラック、13t超のトラクタは平成26年10月31日まで
自動車所得税:平成24年4月1日~平成27年3月31日
※ASV車両で22t超のトラック、13t超のトラクタは平成26年10月31日まで
ASV:先進安全自動車
対象・要件等 | 自動車重量税 | 自動車所得税 | |
※初回のみ (新車新規検査時) | ※新車新規登録を 受けるもののみ | ||
衝突被害軽減ブレーキ搭載車 (車両総重量8t超のトラック、車両総重量13t超のトラック) | 50% | 取得価額から 350万円控除 | |
バリアフリー車両 (一般乗合旅客自動車運送事業者が路線定期運行のために導入するものに限る) | ノンステップバス | 免税 | 取得価額から 1,000万円控除 |
リフト付バス | 免税 | 取得定員30人以上: 所得価額から650万円 控除 乗車定員30人未満: 取得価額から200万円 控除 | |
ユニバーサルデザインタクシー | 免税 | 取得価額から 100万円控除 |
■新エコカー減税との適用関係
※下記車両が新エコカー減税対象者でもある場合
対象 | 自動車重量税 | 自動車所得税 | |
衝突被害軽減ブレーキ搭載車 | 新エコカー減税を適用 | 新エコカー減税とASV減税とのいずれかを申告者が選択 | |
バリアフリー車両 | 新エコカー減税による免税対象車両は新エコカー減税による措置を適用し、その他の車両はバリアフリー車両減税による措置を適用 | 新エコカー減税とバリアフリー減税とのいずれかを申告者が選択 |
自動車税のグリーン化特例の概要
■自動車税を通常の税率より軽減する措置
平成24・25年度中に新車新規登録した場合、それぞれ当該年度の翌年度分の自動車税を軽減
車種 | 減税率 (概ね) | 燃費基準値 | 平成17年排出ガス基準値 | |
電気自動車 | 50% | - | - | |
燃料電池車 | ||||
プラグインハイブリッド車 | ||||
天然ガス自動車 | 3.5t以下 | - | 低排出ガス車★★★★ (75%以上削減) | |
3.5t超 | - | 低排出ガス重量車★ (NOx又はPMを10%以上削減) | ||
ガソリン車・LPG車 | 50% | 平成22年基準+25% | 低排出ガス車★★★★ (75%以上削減) | |
25% | 平成22年基準+15%、+20% | |||
ディーゼル車 | 50% | 平成17年基準+25% | ||
25% | 平成17年基準+15%、+20% |
(注)JCO08モードによる燃費費を算定していない自動車については、10・05モードにより算定する。その場合、「平成27年度燃費基準+10%達成」を「平成22年度燃費基準+38%達成」と、「平成27年度燃費基準達成」を「平成22年度燃費基準+25%達成」と、それぞれ読みかえる。
■自動車税を通常の税率より約10%重くする措置
車齢が一定年数を経過したものに対して概ね10%税率を高くする
ガソリン車、LPG車:13年超
ディーゼル車:11年超
※電気自動車、天然ガス自動車、ガソリンハイブリッド自動車、メタノール自動車、一般乗合バス及び被けん引車を除く
新エコカー減税の対象車種
トヨタ自動車 | レクサス | ホンダ | 日産自動車 | スズキ | 三菱自動車 |
マツダ | ダイハツ工業 | スバル | いすゞ自動車 | 日野自動車 |
三菱ふそうトラック・バス | 日産ディーゼル工業 | その他輸入車など |
トヨタ自動車 エコカー減税 対象車種一覧
減税率100%- アクア
- エスティマ ハイブリッド
- クラウン ハイブリッド
- ハリアー ハイブリッド
- プリウス
- SAI
減税率75%
- iQ
- アイシス
- アリオン
- アルファード
- ヴァンガード
- ウィッシュ
- ヴィッツ
- ヴェルファイア
- ヴォクシー
- エスティマ
- オーリス
- カローラ アクシオ
- カローラ フィールダー
- カローラ ルミオン
- ノア
- パッソ
- プレミオ
- ベルタ
- マークX ジオ
- ラクティス
減税率50%
- イスト
- クラウン アスリート
- クラウンロイヤルサルーン
- マークX
- RAV4
レクサス(トヨタ自動車) エコカー減税 対象車種一覧
減税率100%- LS
- GS
- HS
- RX
- CT
減税率50%
- IS
- RX
ホンダ(本田技研工業) エコカー減税 対象車種一覧
減税率100%- インサイト
- シビックハイブリッド
- CR-Z
- フィット ハイブリッド
減税率75%
- フィット
- フリード
- フリード スパイク
- オデッセイ
- ステップワゴン
- ステップワゴンスパーダ
減税率50%
- フィットRS
- エリシオン
- エリシオン プレステージ
- ゼスト
- ゼスト スパーク
- ストリーム
- ライフ
日産自動車 エコカー減税 対象車種一覧
減税率100%- エクストレイル 20GT クリーンディーゼル
- フーガ ハイブリッド
- リーフ
減税率75%
- ウイングロード
- エクストレイル
- エルグランド
- キューブ
- セレナ
- ティーダ
- デュアリス
- ノート
- フーガ
- マーチ
- ラフェスタ
- ラティオ
- ルークス
- AD/ADエキスパート
- NV200バネット
- モコ
減税率50%
- オッティ
- ジューク
- スカイライン
- ティアナ
- デュアリス
- アトラス F24
- アトラス H43
- キャラバン
スズキ エコカー減税 対象車種一覧
減税率75%- アルト
- アルトバン
- パレット
- パレット SW
- ラパン
- ワゴンR
- ワゴンR スティングレー
- ランディ
- スイフト
- ソリオ
- MRワゴン
- スプラッシュ
三菱自動車 エコカー減税 対象車種一覧
減税率100%- i-MiEV
- パジェロ(クリーンディーゼル)
減税率75%
- アウトランダー
- コルト
- コルト プラス
- デリカ D:5
- ランサーカーゴ
- ミニカバン
減税率50%
- i(アイ)
- eKワゴン
- eKスポーツ
- トッポ
- パジェロ
- ギャランフォルティス
- ギャランフォルティススポーツバック
- RVR
マツダ エコカー減税 対象車種一覧
減税率75%- 新生アクセラ
- キャロル
- デミオ
- ビアンテ
- ファミリアバン
- プレマシー
- AZ-ワゴン
- AZ-ワゴン CUSTOM STYLE
- MPV
減税率50%
- プレマシー
- ベリーサ
- タイタン
- デミオ
- ビアンテ
- アテンザ
ダイハツ工業 エコカー減税 対象車種一覧
減税率75%- エッセ
- ミラ
- ミラ ココア
- ミラ バン
- ブーン
減税率50%
- ムーヴ
- ムーヴコンテ
- タント エグゼ
- タント
スバル(富士重工業) エコカー減税 対象車種一覧
減税率100%- プラグイン ステラ
減税率75%
- アウトバック
- エクシーガ
- ステラ
- プレオ
- プレオ バン
- レガシィ ツーリングワゴン
- トレジア
減税率50%
- インプレッサ
- インプレッサ アネシス
- フォレスター
- ルクラ
- レガシィ B4
- インプレッサ XV
- トレジア
いすゞ自動車 エコカー減税 対象車種一覧
減税率100%- エルフ ハイブリッド
- エルフ CNG
- フォワード CNG
- エルガ CNG
- エルガミオ CNG
減税率50%
- ギガ
- フォワード
- ガーラ
日野自動車 エコカー減税 対象車種一覧
減税率100%- レンジャー ハイブリッド
- デュトロ ハイブリッド
- セレガ ハイブリッド
- ブルーリボンシティー ハイブリッド
減税率50%
- プロフィア
- レンジャー
- デュトロ
- セレガ
- ブルーリボンⅡ
三菱ふそうトラック・バス エコカー減税 対象車種一覧
減税率100%- キャンター エコ ハイブリッド
- エアロスター エコ ハイブリッド
減税率50%
- キャンター
- スーパーグレート
- エアロエース
- エアロキング
- エアロクィーン
- エアロスター
- エアロスターS
UDトラックス(旧 日産ディーゼル工業) エコカー減税 対象車種一覧
減税率100%- コンドルCNG
減税率50%
- クオン
- コンドル
- スペースランナー
- スペースアロ
- スペースウィングA
メルセデス・ベンツ日本 エコカー減税 対象車種一覧
E 250 CGI BlueEFFICIENCY AVANTGARDE、Sクラス HYBRID ロング
BMW エコカー減税 対象車種一覧
MINI、MINI CONVERTIBLE、MINI CLUBMAN
フォルクスワーゲン ジャパン エコカー減税 対象車種一覧
Golf、New Golf Variant
アウディ ジャパン エコカー減税 対象車種一覧
A3 Sportback
その他のエコカー減税 対象車種一覧
光岡自動車-減税率50%- ビュート
- ガリュー2-04
- ガリュークラシック
- ヌエラ6-02セダン
- ヌエラ6-02ワゴン
- 新型ガリュー
※上記は、2011/02/22現在の情報です。
自動車にかかる税金について
自動車の購入者や所有者に課せられる税金には、主に以下の3種類がある。
■自動車重量税
検査自動車や届出軽自動車に課せられる国税で、車検を受ける際に負担するもの。自動車の区分や重量に応じて、税率が定められている。主に、自動車を購入する時や車検の時に納付する。(※自動車重量税は、平成24年5月1日より税額が変更されている。)
■自動車取得税
取得価額が50万円を超える自動車の取得に対して課される地方税。この税金は、自動車を購入する際のみ、課せられる。例えば、自家用車の場合、軽自動車は取得価格の3%、それ以外は5%が課せられる。
■自動車税・軽自動車税
自動車または軽自動車の所有者に毎年課せられる地方税。自家用・営業用などの用途、車の排気量、総積載量などによって金額が設定されており、排気量が増えるごとに税額も高くなる。
普通車の場合は、購入時に、年額を月割りにして納付する。軽自動車の場合、月割り制度がないため、購入時には納税は不要。新規登録の次年度から納付することになる。
自動車税は、環境負荷の小さい自動車の税率を軽減し、新車新規登録から一定年数を経過した環境負荷の大きい自動車の税率を重くする、「自動車税のグリーン化税制」が実施されている。グリーン化税制を活用すると、排出ガスや燃費の基準を満たすエコカーを平成24年度・25年度中に新車で新規登録をした場合、それぞれ当該年度分の自動車税が軽減される。

エコカーの補助金・減税 関連記事
▼現在実施されているエコカー向けの補助金
・自治体によるエコカー補助金
・電気自動車・プラグインハイブリッド車、クリーンディーゼル車の補助金
└電気自動車用急速充電器の補助金
・協会・団体によるエコカー補助金
▼エコカー減税
・エコカー減税「環境対応車 普及促進税制」
・エコカー減税の対象車種一覧
▼その他の補助金
・エコカー買い替え補助金(2010年9月で終了)
・低公害車普及促進対策費補助金/国土交通省
・自動車低公害化推進事業費補助金(廃棄物運搬車)