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理研・埼大、新型有機薄膜太陽電池の実用化に向け、技術研究組合を設立

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理化学研究所と埼玉大学は、環境にやさしい有機薄膜太陽電池の実用化に向け、5社の民間企業と共同で、1月24日に「技術研究組合」を設立すると発表した。本技術研究組合では、製造エネルギーと環境負荷の低い有機薄膜太陽電池の製造技術の開発を行い、2013年中にプロトタイプを完成、2015年の実用化を目指す。

今回設立するのは、「新世代塗布型電子デバイス技術研究組合」。理研や埼玉大学が保有する有機エレクトロニクスに関する研究成果の早期実用化を目指して、理研和光研究所内に初めて技術研究組合を設立する。

安価な製造コストと少ないエネルギーで製造できる塗布型電子デバイスは、さまざまな新世代電子デバイスに応用できる可能性を有する。中でも、室内光など弱い光でも高い発電効率を発揮する有機薄膜太陽電池は、新たなエネルギー供給デバイスとして世界中から注目されている。真空蒸着法や化学気相成長法でシリコンを製膜した従来の薄膜太陽電池では、10%以上の高い発電効率が得られるものの、製造エネルギーや製造コストの低減が難しいといった課題があった。一方、有機半導体材料を用いた塗布法による製膜では、大幅な製造エネルギーの低減が期待できるが、発電効率向上と長寿命化のための課題が未解決で、早期の実用化達成が困難となっていた。そのため、基礎研究機関と民間企業が保有する知見や技術、ノウハウを持ち寄って相互補完し、それらを取りまとめて成果を出していくために、本組合を設立した。

この組合では、ナノサイズの構造体が形成可能で、しかも低コストで製造できる静電塗布法を利用して、薄膜形成技術の研究開発を行う。また、資源循環型材料として期待される有機半導体を利用して、薄膜太陽電池に向けた新規有機材料の製造方法開発にも取り組む。これらの技術により、製造エネルギーを大幅に低減し、水性有機半導体コロイド(有機半導体材料をナノ粒子化し、水中に分散させると得られるコロイド溶液)などを用いた環境負荷の小さい有機薄膜太陽電池など、新世代塗布型電子デバイスの開発を進める。

今回、組合に参画するのは、黒金化成、FLOX、VCADソリューソンズら5社。技術研究組合とは、産業活動で利用される技術の向上及び実用化を図るため、これに関する試験研究を協同で行うことを目的とした技術研究組合法に基づき設立する組織。理事長には理研社会知創成事業有機光電子工学研究チームの田島右副チームリーダーが就任した。

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