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節電需要で、建築用ウィンドウフィルム国内市場は前年比1.5倍に拡大

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矢野経済研究所は、国内ウィンドウフィルム市場について調査した結果を発表した。2011年のウィンドウフィルム市場は、3月に発生した東日本大震災と、相次ぐ原発停止による全国規模での電力不足の影響により、建築用ウィンドウフィルムの需要が急拡大した。建築用全体では2010年比で153.5%となる見通し。
3~4月には飛散防止フィルムが、5~9月は省エネフィルムが大きく伸長。特に、全国的な電力不足・節電奨励の中で気温が上がり始める5月以降、日照調整・遮熱機能を付与した省エネフィルムが爆発的な伸びを示した。

建築用ウィンドウフィルムは、飛散防止フィルム、省エネフィルム、防犯フィルム、コンシューマー用フィルムの4種類があり、2011年の同市場全体では、省エネフィルムが42.3%を占めた。省エネフィルムは熱貫流係数5.0W/㎡k以上の日照調整・遮熱フィルムと、同4.9W/㎡k以下の断熱フィルムとに分けられる。日照調整・遮熱フィルムは主に夏場の暑さ対策用として、断熱フィルムは冬場の暖房効率を向上させるために使用されている。

断熱フィルムの需要は2009年には30万㎡程度であったが、2010年には45万㎡(前年比150%)、2011年見込みで67万㎡(同148.9%)と前年比1.5倍で、順調に拡大。今夏の電力不足を乗り切り、今度は暖房が必要なシーズンの到来を前に、ウィンドウフィルムが暖房効率向上と省エネにどのような効果が発揮するのかが問われている。

冬場は、室内の熱のうち48%が開口部(窓)から室外へ逃げていくと言われており、省エネを進める上でも熱貫流率の低い断熱フィルムが求められている。一方、既存の断熱フィルムは可視光線透過率が30~40%程度と低いものが多く、室内が暗くなるため照明が必要となれば節電効果が発揮されない。同レポートでは、断熱性と透明性を兼ね備えた透明断熱フィルムの開発は、ウィンドウフィルムの通年での需要拡大のための必須事項であると指摘する。

業界内には2011年の需要拡大は一過性のものであるとして、2012年以降も成長が続くとは考えにくいという声もある。しかし、今夏の節電対応、今後も続く電力不足などを受け、省エネ・低消費電力関連製品への関心はこれまで以上に高まってくるものと見られ、そのためのツールとしてウィンドウフィルムも注目されると考えられる。フィルムメーカー各社には特需後の成長戦略が重要となる。

なお、国内ウィンドウフィルム市場規模見込みは1670万㎡で、自動車用が約15%、建築用が約85%と推計する。自動車用は2010年がエコカー減税・補助金政策による新車販売台数拡大を受けて成長したものの、補助金終了後は縮小傾向での推移している。

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