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スマートコミュニティ関連、2020年には3兆円市場に

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富士経済は、スマートコミュニティ関連の国内市場を調査した結果を発表した。それによると、2020年の同市場は、2010年比3.7倍の3兆2888億円規模に拡大する見通し。

2020年の市場を領域別にみると、最も市場規模が大きいのが電力貯蔵領域で、2010年比2.8倍の1兆2023億円となる見込み。その8割をリチウムイオン電池が占める。リチウムイオン電池は、EV(電気自動車)/PHV(プラグインハイブリッド車)のバッテリー用途を中心に伸長している。また、定置型電池用途でも注目されており、価格面での課題はあるが今後市場が本格化すると予想する。NAS電池はスマートコミュニティの電力需給調整用途が期待される。

2020年の市場で、最も伸び率が高いのが次世代交通関連領域で、EV/PHVの伸びにより2010年比47.6倍の5995億円に拡大すると予測する。EV/PHVのバッテリーは、ピーク時間帯の電力網の負荷を軽減する緩衝器(バッファ)としての利用や、バックアップ電源としても注目される。また、燃料電池自動車も70~100kWの発電能力があることから、今後は、V2G(VehicletoGrid)/V2H(VehicletoHome)構想のなかでEV/PHVと同様に分散電源としての可能性を持っている。国内ではV2Hが先行し、2013年前後にV2H対応住宅が登場すると予測する。

今回の調査は、クリーンエネルギー領域、電力貯蔵領域、系統・受配電・インフラ関連領域、次世代交通関連領域、構成要素技術領域、エネルギーマネジメント領域、スマート交通領域の合計7領域31品目のシステム/サービス市場を対象とした。

同レポートでは、注目市場として、燃料電池コージェネ(定置用燃料電池システム)、大型リチウムイオン電池、電力・ガス用スマートメーター、太陽光発電パワーコンディショナをあげた。

燃料電池コージェネ市場は、家庭や業務施設、産業施設で使用される「定置用」のPEFC(固体高分子形燃料電池)、SOFC(固体酸化物形燃料電池)、PAFC(りん酸形燃料電池)を対象とした。同市場は、クリーンエネルギー領域の中で、2020年に向け、最も伸び率が高く、2020年は3185億円(10年比2123.3%)となる見通し。業務・産業施設向け中心であったSOFCが家庭向けに2011年秋から本格投入される予定である。SOFCは現行のPEFCと比較して発電効率が高く、省スペース性にも優れることから普及が期待される。

大型リチウムイオン電池の市場は、2010年が136億円(09年比469.0%)、2020年が9454億円(10年比6951.5%)となる見通し。同市場では、HV、PHV、EV向けや電動自動二輪車、定置用大型電池などのスマートコミュニティのインフラとして利用される大型チウムイオン電池を対象とした。今後新たに市場拡大が期待されるのは、普及が進む太陽光発電システムなどの余剰電力対策として定置型電池用途である。

電力・ガス用スマートメーターの市場は、2010年が142億円(09年比308.7%)で、2020年は2675億円(10年比1883.8%)となる見込み。通信機能付き電力用メーターとガス用メーター(超音波式ガスメーター)を対象とした。両メーターともに、2013年頃から本格導入は始まると予測する。

太陽光発電用パワーコンディショナの市場は、2010年が600億円(09年比147.4%)で、2020年が1300億円(10年比216.7%)となる見込み。

その他の主な領域の2020年の市場予測概要は以下の通り。

クリーンエネルギー領域の2020年の市場は、2010年比3.3倍の8977億円となる見込み。今後も太陽光発電システムの伸びが市場拡大を牽引する。

エネルギーマネジメント領域の2020年の市場は485億円(10年比111.8%)となる見込み。市場の90%以上を占めるBEMS(BuildingEnergyManagementSystem)とFEMS(FactoryEnergyManagementSystem)今後も堅調に伸長。HEMS(HomeEnergyManagementSystem)は、今後は予測を含めた自動制御システムとしての導入や、無線ネットワークを利用した安価で簡易なシステムが増え、既築住宅への導入が進むと期待する。スマートコミュニティ内のエネルギーの最適化や低炭素化などを図る配電系統の基盤システムとして期待されるCEMS(CommunityEnergyManagementSystem)は現在実証中であり、2016年から2020年頃に導入が始まるとみられる。

構成要素技術領域の2020年の市場は4913億円(10年比5.5倍の)となる見通し。同市場では、スマートメーター、パワーコンディショナ、高速PLC(PowerLineCommunications)、低速PLC、WiMAX、ZigBeeモジュールなどを対象とした。

スマート交通領域の市場は、バッテリー交換ステーションを対象とした。ベタープレイスが米国やイスラエルなどで展開しており、日本でも経済産業省の支援のもと、EVタクシー、バッテリーなどの実証実験を終えている。エコタウン構想などを持つ、環境負荷低減志向の強い自治体が導入を進め、市場が立ち上がると予想される。2020年の同市場は、2010年比5倍の5億円となると予測する。

同レポートでは、スマートコミュニティについて、電気や熱、未利用エネルギーを含めたエネルギーを地域単位で統合的に管理し、交通システム、市民のライフスタイルの転換が複合的に組み合わさる地域社会のことをいい、低炭素政策や再生可能エネルギーの活用に加え、「安全・安心」と「地域の復興」という役割をもつと定義している。

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