パナソニック 高精度選別、有機物分解でシュレッダーダストリサイクルを加速

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パナソニックとパナソニックエコテクノロジーセンター(PETEC)は、家電リサイクル工場から発生するシュレッダーダストの中の有機物を、酸化チタンの触媒反応を用いて処理する設備を大型化し、本格稼働を開始した。これにより、廃樹脂材の残さを焼却せず安全に処理できるようになる。今後は、年間500トンの残さ処理を見込んでいるという。また、両社は、近赤外線識別技術と乾式洗浄技術によって、シュレッダーダストからPP・PS・ABSの3種類の樹脂を高精度で選別・回収するリサイクル技術を開発した。全ての工程を、水を使わない乾式で行うため、従来方式に比べ大幅に環境負荷を低減できるのが特長だ。PETECは、同技術を採用した設備を新たに導入し、シュレッダーダストからのリサイクル樹脂の回収を年間1000トン規模で実施する予定だ。

家電の解体工程から出るシュレッダーダストには、銅・鉄などの金属片や樹脂、ゴム類のほか、燃焼時にダイオキシンを発生する塩化ビニルなどが含まれる。PETECでは、樹脂の選別で資源化を推進するとともに、選別後の残さに含まれる有機物を触媒反応で無害ガス化し、塩化ビニルで被覆された銅や鉄などの金属を取り出す技術を開発。2008年から、実用化に向けて検証を重ねてきた。

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