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2011年の太陽光発電プロジェクトのM&Aは過去最高を記録

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(7月18日、ブルームバーグ)2011年の投資家による太陽光発電プロジェクトの購入量は、過去最高の3.9GW(推定金額108億ドル)に上った。購入された設備容量の増加率は前年に比べて122%である。これはブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスが公表した新しい調査結果に基づいている。

「The Solar Portfolio Hunters: Focus On The Acquisition And Valuation Of Solar Assets(太陽光ポートフォリオハンター:太陽光発電資産の購入と評価について)」と題されたこのリポートでは、2006年から2011年までの221件の取引を調査している。それによると、2011年に稼働中の資産の取引が最も盛んだったのはイタリアで、540MWが購入されている。一方で、個別取引のメガワット数上位5件はすべて米国が占め、稼働中でなく建設中の太陽光発電所が対象だった。

このように太陽光発電プロジェクトの買収が盛んになった理由としては、欧州の多くの国の政府が太陽光発電開発の過熱を抑えようとする中で、起業家的な開発者から長期的な資産保有者への売却という市場の自然な整理統合が進んだことが挙げられる。新規プロジェクトを立ち上げる機会が減少したため、ユーティリティやインフラストラクチャを対象とするファンドは、すでに承認済みまたは稼働中のプロジェクトの購入に舵を切った。また、金融危機のために銀行や株式投資家がリスクを嫌うようになり、建設リスクを取るよりも稼働中の資産を購入することを選んだ。

ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの最高責任者Michael Liebreichは次のように語る。「スペインやイタリアで、持続不可能な固定価格買取制度のために生じた太陽光発電のブームは、非常に魅力的なキャッシュフローを生む資産の集積を残した。これらの資産は、まだ開発者、製造業者、建設業者が所有している。これらの会社は資本コストが高いので、所有する資金を新規プロジェクトに再利用することを望む傾向がある。一方、買い手となる長期投資家は、資本コストが低く、国にもよるが、20~25年にわたって5%~15%の利益が出れば十分である。このような投資家にとって、太陽光プロジェクトは、適切な価格であれば非常に魅力的な投資対象だ」

2011年に購入された3.9GWのうち、2.8GW前後が、購入時点で完成して系統に電力を供給しているか、または建設中のプロジェクトであった。残りの1.1GWは、承認済みだがまだ建設に着手していなかった。

昨年度の大規模な太陽光発電資産取引としては、イタリアのTerna社が開発した合計242MWの稼働中の3つの発電所や、米国カリフォルニア州にあるFirst Solar社の550MWのDesert Sunlight Solar Farmが挙げられる。

太陽光プロジェクトに対する購入者の資産価値評価は、スペインにおけるブームのために評価がピークに達した2008年に比べて約44%下落した。ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの調査結果によると、全世界の平均販売価格は、ピーク時の1MW当り640万ユーロから、2011年には1MW当たり360万ユーロまで減少した。

ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの太陽光アナリストで、リポートの共著者であるPietro Radoiaは、次のように述べている。「これは2つの要因を反映している。1つは、平均的な稼働中の発電所に対する補助金が減少したため、潜在収益が低下したこと。もう1つは、金融危機によって負債と株式資本のコストが上昇したことだ」

太陽電池モジュールの世界平均価格は、2008年より75%も低く、昨年1年だけで50%近く下落している。その原因は、特にアジアにおける製造チェーン内の競争の激化と、技術の進歩にある。これにより、太陽電池による電力の平準化コスト(補助金や支援策を含めないコスト)は、ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの調査によると、2011年だけで30%以上低下した。

※リポートとその手法の詳細問い合わせ先:Pietro Radoia(pradoia@bloomberg.net)
 ※その他内容のお問い合わせ先:プレス担当 坂口 峻祐 (ssakaguchi2@bloomberg.net)
 ※プレスリリース責任者:Angus McCrone amccrone1@bloomberg.net

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