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執刀医の暑さ、患者の寒さ 手術室の課題を解決する新空調システム

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執刀医の暑さ、患者の寒さ 手術室の課題を解決する新空調システム

鹿島は、手術室の新しい空調システム「KVFS(KAJIMA Variant Flow System)」を開発し、埼玉県幸手市の東埼玉総合病院に導入した。同システムは、従来の手術室の空調で課題となっていた患者近傍の低温化防止と執刀医の暑熱感緩和を同時に図るとともに、患者の手術部位の感染リスクを低減する画期的なシステム。

今後は同病院で操作性や応答性など空調としての使い勝手をさらに検証し、システムのブラッシュアップを図る予定。また、空調機の稼働状況を長期的に計測しており、この解析データとアンケート調査により、さらに進化した手術室空調システムの構築を目指す。

これまで一般的な手術室の空調システムは、手術台の上部天井の空調吹出口全面より、清浄な空気を一様に吹き出す「垂直層流型空調システム」が一般的だった。このシステムでは、冷風が直接患者に当たるため、患者の低体温化が懸念される一方、医療機器や無影灯からの発熱などによる術者の暑熱感が問題視されており、患者と術者という狭い領域で相反した温熱環境の実現が課題とされてきた。

患者近傍温度と術者の暑熱感の比較

患者近傍温度と術者の暑熱感の比較

そこで患者近傍の低温化の抑制、術者の暑熱感の緩和、手術部位周辺の清浄領域の確保を目的とした同社独自の新しい空調システムとして開発されたのが「KVFS」。垂直層流型空調システムが天井の吹出口全面から一様に空調空気を吹き出すのに対し、同システムでは吹出口を天井の中央部とその周囲部に分けて設置。中央吹出口からは、室温と同程度の清浄空気を高速で吹き出し、手術台周辺の清浄域を確保しつつ患者近傍の低温化を防止する。一方、周囲吹出口からは、清浄な冷風を低速で吹き出すことにより、術者の暑熱感の緩和を図る。

このように、中央部と周囲部の吹出口から異なる温度と異なる速度で空調することにより、手術台上部で気流断面が縮小する「縮流」が抑えられ、手術部位周辺の清浄領域が確保されるとともに、患者・術者の快適な温熱環境が実現した。

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