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京都でナノテクと伝統工芸の融合デザイン車デモ走行

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'09年電気自動車イヤー目前!
京都電気自動車プロジェクト

京都大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー(以下VBL)が開発した環境に優しい乗り物「京都風電動アシスト人力車」と「京都風竹型電気自動車」のデモ走行が10月30日と11月2日、京都嵯峨鳥居本周辺と京都高度技術研究所で行なわれた。三菱自動車、BMWなど国内外の大手自動車メーカーが本格市場投入を開始することから2009年は電気自動車イヤーとなりそうだ。

VBLは、伝統文化と先端技術の融合による環境負荷を抑えた電気自動車を開発し、京都議定書発祥の地から世界に発信する「京都電気自動車(Kyoto-Car)プロジェクト」を平成19年度にスタート。これまでVBLが核となり、多数の公的研究所や民間企業などの協力を得て、ナノテクノロジーやロボットテクノロジー、京友禅(コンピュータ・グラフィクス)、漆などの伝統工芸・自然素材を取り入れた「粋」で環境に配慮した1/10スケールのコンセプトカー計10台を作製し、発表してきた。

今回、京の友禅柄を採用したシニア女性でも牽引可能な「京都風電動アシスト人力車」と、京都文化の重要な役割を担ってきた自然素材の「竹」を外装に用いた<「京都風竹型電気自動車」が完成、プレス・関係者を前にデモ走行の模様を披露した。両作品は京都環境フェスティバル2008(パルスプラザ:2008年12月13日~14日)にて一般公開された。

VBLでは今後、電気自動車走行特区、プラグイン設備の設置など社会インフラの整備と併せ、電気自動車の実用化も含めて早期の京都電気自動車モデルタウンの実現を目指して活動を推進していく。

京都風電動アシスト人力車

電動アシスト人力車 電動アシスト人力車

デモ走行では、男性でも難しい坂道を、女性の「俥夫」が軽々と登坂する様子が披露された。古くから世界で普及している人力車は排気ガスもなく環境に優しい乗り物。京都では男性俥夫が牽引する観光用として広く利用されてきたが、「電動アシスト機能を付加することで、その活用範囲が力の弱いシニアや女性にまで広がり、環境保全はもちろん観光事業の貢献にもつなげることができたら」(京都大学教授・VBL施設長・松重和美氏)との期待も込めて今回の開発に至った。

粋を感じる人力車後部の柄は京友禅で、友禅師であるグラフィックデザイナーのジャパンスタイルシステム・川邊祐之亮氏が担当。電動アシストとブレーキシステムはサンスター技研の吉家彰人氏が手掛け、「人力車を押す力が一定の過重を超える」「車輪が動く」の2つの要素が制御回路に入力されるとモーターが発動する仕組みを開発した。

今後は人力車のみならず、自転車やリヤカーなどにも今回開発した電動アシスト機能を付けることで、エンジン駆動の車の代替車として、総合的に排気ガスの削減につなげていきたいと考えている。

プロジェクトメンバー: えびす屋総本店/サンスター技研株式会社 吉家彰人氏(電動アシスト)/ 有限会社ジャパンスタイルシステム(車体の友禅グラフィックデザイン)/ 日本写真印刷(外装フィルムの作製)

京都風竹型電気自動車

竹型電気自動車

デモ走行では京都高度技術研究所の駐車場を快走した竹ボディの電気自動車。自然素材は、統的手法を用いることでその機能を最大限に活用でき、ハイテク技術をも超える「先進性」を発揮できる。そんな自然素材の可能性を世に問うため、外装素材として京都の文化に根ざした嵯峨野の「竹」を起用することに。「竹は金属や樹脂よりも環境負荷が小さく、編むことで弾力性や通気性など、他の素材には出せない特徴が生まれる。将来の自動車のあ りかたへの提言になれば」(竹浪氏)と今回の電気自動車に期待を寄せる。

ただ、素材自体に弾力があるためボディデザインに苦慮。最終的には竹の性質を利用したデザインを心がけたという。トヨタ車体株式会社の超小型電気自動車「コムスロング」をベースに、燃焼時に有毒ガスを発生しないエコ仕様の座席シート「バネックス・シーティング・ニット」(川島織物セルコン製)を採用するなど、環境負荷を低減するコンセプトカーとして注目を集めている。

プロジェクトメンバー: 京都市産業技術研究所工業技術センター/竹浪祐介氏 阿佐見徹氏(伝統工芸、デザイン)/ 東洋竹工株式会社(竹ボディ部分)/株式会社川島織物セルコン(シート)/ 佐藤喜代松商店(ミラー、ホイル等部分の漆塗り)/京都樹脂(フロントガラス)/ EV安全協会/イルカカレッジ(車体寄附)

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