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日本・EUが太陽光発電、蓄電池、CO2回収・貯留で戦略的連携

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昨年の閣僚級会合合意に基づきワークショップ開催

本部和彦氏とラファエル・リベラーリ氏

経済産業省資源エネルギー庁次長・本部和彦氏と欧州委員会研究総局エネルギー局長・ラファエル・リベラーリ氏

日本とEUの次代のエネルギー政策を見据えた、第1回目の「エネルギー技術開発に関する日EU戦略ワークショップ」(議長:経済産業省資源エネルギー庁次長・本部和彦氏、欧州委員会研究総局エネルギー局長・ラファエル・リベラーリ氏)が3月6日~7日、東京にて開催された。これは昨年、閣僚級会合で合意したエネルギー分野での研究開発協力、科学技術協力協定(仮署名)に基づいたもので、現在、世界的に問題となっている気候変動の主要因と考えられるCO2の排出量削減と、新たな革新的エネルギー技術の開発を目的としたものだ。

今回の会合では、選定された3分野(太陽光発電、蓄電池、CO2回収・貯留(CCS))について、専門家会合での議論を踏まえ、日本、EUの専門家など約200名が、具体的な連携可能分野について実用・市場化を含め検討した。特に期待の高い高効率太陽光発電については、共同研究の可能性を確認。また3分野以外の水素や燃料電池についても連携の可能性を探っている。

以上の議論を踏まえて両議長は、一層の連携強化で合意。「全てのエネルギー技術開発分野で更なる意見交換を行っていく」との方向性を確認した。また成果の具体的展開として、経済成長が著しい中国やインドなどとの協力も視野に入れ、米国など他の先進国との連携の可能性についても検討するとしている。

オバマ政権にも、大きなシグナルに

互いが連携強化に取り組む背景には、日本・EUの戦略的共通認識がある。それはEUの「戦略的エネルギー技術計画(SET-PLAN)」や、経済産業省が策定した「Cool Earth-エネルギー革新技術計画」でも強調されている「国際連携の重要性」だ。

今回も、「エネルギー技術開発における日欧協力は、現在直面する世界規模でのエネルギー問題解決に向けた相互利益につながる」として、互いが有用な協力相手との認識は強い。これまでも日本とEUでは、「日・EURATOM原子力協力協定」や「国際熱核融合炉協定(ITER)」などで、良好な協力体制を築いており、エネルギー・環境技術で世界をリードする日本とEUが連携する効果は小さくない。 「イノベーションを進める上で、それぞれに十分な研究者がいるので、アドバンテージを活かし、研究を加速させていける」(本部氏)。

また今回の連携は日本・EUだけを意識したものではないことも明らかだ。 「このことがオバマ政権にも、大きなシグナルになると考える」(本部氏)。

環境・エネルギー関連産業を主軸とした「グリーンニューディール政策」を打ち出したオバマ政権。政策は次代の産業を見据えたものであることは間違いない。世界的不況後、エネルギーや環境分野でどのような戦略をもっているのか。それによって主要プレイヤーでいられるかどうか決まるかもしれない。その時、今回の日本とEUの戦略的連携は重要な意味を持ってくる。

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