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水素スタンドの圧力に関する技術基準が改正、燃料電池車の利便性向上

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経済産業省は、燃料電池自動車に水素を供給する水素スタンドに関する技術基準を、現状の40メガパスカル対応から82メガパスカル対応に改正し、11月26日に公布・施行した。本改正により、82メガパスカル対応の水素スタンドの保安が確保され、商業地域等の市街地にも建設することが可能となる。

今後、82メガパスカル水素スタンドについて、市街地における実証試験が進展すること、エネルギー事業者による整備方針の策定などが実施されることが期待される。

また、82メガパスカル水素スタンドでは、これまでの40メガパスカル水素スタンドと比較して、より多くの量の水素を充塡できるようになるため、燃料電池自動車の航続距離が伸びる。燃料電池自動車の水素容器の技術基準の整備と相まって、燃料電池自動車の実用性、利便性等が高まる。

メガパスカル(MPa)は圧力の単位で1気圧は約0.1メガパスカル。より高い圧力で水素を容器に充塡することで、より多くの量の水素を容器に入れることができる。

2010年6月に閣議決定されたエネルギー基本計画において、国は、燃料電池自動車の2015年からの普及開始に向け、水素スタンド等の水素供給インフラの整備支援を推進することを掲げている。

また、自動車会社やエネルギー事業者は、2011年1月に共同声明を発表し、2015年から燃料電池自動車の量産車を販売すること、それに先立ち、100ヵ所程度の水素スタンドの先行整備を目指すこととしている。

これらの動きに対応し、高圧ガス保安法等による水素スタンド等の規制の再点検を行い、今後の具体的な対応を16項目の規制の見直しとして、2011年から2013年までの工程表として2010年12月にまとめた。今回の改正は、この工程表の中で、2012年度内に行うこととなっていた改正を急ぎ年内に実施することとしたもの。

主な改正内容として、82メガパスカル対応の水素スタンドは、40メガパスカル対応の水素スタンドに比較して、水素の圧力が高いこと、設備構成が複雑になること等の特徴があるため、保安の確保のためには、以下のようなより厳しい技術基準を設けた。

  • 水素の圧力が40メガパスカルから82メガパスカルに高くなることに伴い、安全面の確保から、水素スタンド設備と公道までの距離を8m以上に延長
  • 40メガパスカル水素スタンドと82メガパスカル水素スタンドを併設し、共用する設備がある場合には、82メガパスカルの水素が、40メガパスカルの設備に流入するのを防止するための措置(逆止弁の設置)を講ずること
  • 火災などにより、水素を貯蔵している蓄圧器が危険な状態になったときに、蓄圧器内の水素を安全に放出できる措置を講ずること

前述の工程表に沿って、今後、水素スタンドの設置に係る技術基準や水素スタンドで使用される材料の検討等が民間団体等、高圧ガス保安協会、経済産業省等で行われる。この検討過程において予定の期間内で問題点が解消され、安全性が確保されれば、2015年からの燃料電池自動車の普及開始に向け、制度面での環境整備が進められていく。

【参考】
経済産業省 - 水素スタンドの技術基準を圧力82メガパスカル対応に改正します

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