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2015年のFEMS市場は29%増、2020年の新電力市場は18%増と予測

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2015年のFEMS市場は29%増、2020年の新電力市場は18%増と予測

総合マーケティング会社の富士経済は、2012年7月から11月にかけ、エネルギーソリューションとエネルギー自由化に関連するビジネスの国内市場を調査した結果を発表した。

これによると、2015年度のエネルギーマネジメントシステム/サービス(EMS)市場は、中央監視システム(Building Automation System、BAS)が430億円(同15%増)、BEMS(Building Energy Management System)が299億円(同7%減)、FEMS(Factory Energy Management System)は72億円(同29%増)となる見通し。

電力自由化(新電力=PPS)市場

また、2020年度の電力自由化(新電力=PPS)市場は、販売電力量は235.1億kWh(2011年度比21%増)、電源規模は603.4万kW(同18%増)となる見通し。震災後は新電力への引き合いが急増したものの、電力供給が追い付かなかったため、2011年度、2012年度の販売量は伸び悩んだ。

しかし、新電力による大型火力発電所の中長期的な増設計画が持ち上がるなど、新電力の供給力拡大機運が高まっており、また、原子力発電所の停止に伴って、電力各社による料金値上げも予想されることから、新電力をめぐる市場環境が改善する。このため、中長期的に販売電力量は拡大基調で推移すると見られる。

EMS市場についての概要は以下の通り。

中央監視システム(Building Automation System、BAS)

BASは、建物内の受変電設備、熱源設備、空調設備、給排水設備など多岐に亘る設備の運転状況の監視や制御、エネルギー使用量の計測や管理などを統合的に行うシステム。これまでは中央監視室に設備管理者が常駐する比較的大規模な施設に導入されてきたが、近年はクラウドを利用したデータ管理・分析サービスの提案が、設備管理者が常駐しない中小規模施設に向けに進みつつある。

市場は空調設備系のアズビルやジョンソンコントロールズ、電気機器系の三菱電機日立製作所、日本電気などが競合する。導入件数は2011年度、2012年度と増加するが、2013年度以降は年間2,500件程度で横這いが予測される。

BEMS(Building Energy Management System)

BEMSは、建物内に設置された設備・機器の運転データ/エネルギー使用量データを蓄積・解析することで、エネルギー消費量削減を図る主にビル向け、店舗向けシステム。建物内にサーバを設置して収集したデータを一括管理するシステムのほか、データの管理・分析にクラウドを利用したサービスなどもある。大規模施設ではBASと連携して導入されることが多いが、BEMSをメインシステムにエネルギー管理を行う場合もある。

2012年度の市場は、2011年度が電気事業法27条の発令によるデマンド制御システムや見える化システムの特需となったため、前年度比14.0%減の276億円となる見込み。経済産業省で行われているBEMSアグリゲータ事業による市場効果が当初想定よりも低く留まっている。

2013年度は前年度比38.8%増の383億円、2014年度はBEMSアグリゲータ事業は終了に伴い市場が縮小すると予測する。しかし、電力会社のデマンドレスポンス事業やネガワット取引(節電した電力を電力会社が買い取ること)における更なる需要家インセンティブの創出や、国内のZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)の早期実現と展開により、中長期的にBEMSの市場規模は拡大基調で推移すると見られる。

BEMS(Building Energy Management System)

FEMSは、工場内の生産プロセスで用いられる設備・機器の運転データ/エネルギー使用量データを蓄積・解析することでエネルギー消費量削減を図るシステム。

2011年度は震災の影響による景気悪化を受けて、電力需給状況や生産管理システムと連動したプロセス制御などの大規模システムの採用は微増に留まった。しかし、全国的な電力需給不安、東京電力や東北電力管内に電気使用制限が発令された事により、デマンド制御システムや見える化システムの導入が急増した。

2012年度に入り設備投資意欲改善の兆しが見られたが、政局が不安定でエネルギー基本戦略の実現が不透明であり、電力料金の変動や、工場移転などの外的要因によって大きく変動する可能性が高い。今後も市場は横ばいから微増が予想される。

ガス販売の自由化市場について

エネルギー自由化市場におけるガス販売の自由化市場の概要は以下の通り。ガス販売の自由化は、1995年の年間契約数量200万m3以上より段階的に対象範囲が拡大され、2007年には同10万m3以上が対象となった。

自由化範囲の拡大と共に新規参入事業者(電力会社、及びガス販売自由化で新規に参入した事業者)による販売量、シェア共に拡大している。新規参入事業者は国内のガス田保有率が高く、安定した価格で販売が可能であり、価格競争には優位にある。

しかし、需要の高まりと共に国内生産分では賄いきれず、海外からLNG(液化天然ガス)を調達する必要に迫られつつある。また、原油価格高騰や電力会社へのガス販売単価の上昇もあり、ガス価格が上昇傾向にある。

大手都市ガス会社を筆頭に、非在来型ガスのシェールガスの日本輸入に向けた権益の獲得や、長期契約の締結が相次いでいる。非在来型ガスの導入により、原油価格に連動しない新しい価格体系に基づいたLNGを、従来よりも安く調達できる可能性がある。

一方で、非在来型ガスは比較的軽質で熱量が低いため、タンク内で在来型LNGとの混合調整が必要となる。タンク運用に制約が生じることや、熱量あたりの価格で考えた際、非在来型ガスの価格が安いと言えるのかという側面から、状況を静観しているプレーヤーが多い。

小売市場では、2011年度は震災の影響により、工場など最終需要家のガス需要が高まり、2012年度も依然としてガスを必要とする需要家も多い。石油系燃料からLNGへの燃料転換をはじめとする産業用需要が高まっている一方で、天然ガス価格の高止まりにより苦戦を強いられている各社調達部門は、大型船による輸送を行う等、調達コストの削減に尽力している。

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