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神奈川県初の固定価格買取制度を利用した小水力発電、きょう実証試験を開始

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神奈川県初の固定価格買取制度を利用した小水力発電、きょう実証試験を開始

神奈川県は、足柄平野の農地800haを潤す「文命用水」に、低落差でも発電可能な小水力発電設備を設置し、発電性能等を確認する実証試験を開始すると発表した。

この実証試験は、平成26年3月まで行い、得られた知見を広く公表することで導入機運を高め、農業用水を活用した小水力発電の普及を促進することを目的としている。この設備は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度に基づく国の認定を、県内で初めて受けた小水力発電設備で、発電した電気は同制度により全量売電し、実証試験の後も引き続き発電を継続する。

発電設備の設置場所は、文命用水放水路(南足柄市斑目地内及び足柄上郡開成町金井島地先)。有効落差は1.3m、使用水量は1.3立方メートル/秒、発電出力は10kW。発電電力量は、一般家庭約10世帯分の年間電力使用量に相当する年間約35,000kWh、CO2削減効果は年間約30tを見込む。

この文命用水小水力発電は、「文命用水」の水門によって得られる水の圧力と速度を利用して発電する。

水車は、「垂直2軸クロスフロー水車」を選定した。取水口から流れ込んだ水が、縦方向に2基配置した羽根車の外側から中心部に流れ込み、再び外側へ流れ出る構造の水車で、羽根車の形は、エアコンのファンと同じ円筒形をしている。流水エネルギーが流入と流出の2回、羽根車に作用するので、低落差で流量が変動する農業用水路でも比較的効率よく発電できる。

垂直2軸クロスフロー水車のしくみ

垂直2軸クロスフロー水車のしくみ

水路内に据え付けるだけでよく、身近にある農業用水などの水路を活用した発電設備として適している。2軸式にすることで、同じ容量の1軸式よりもコンパクトでゴミが詰まりにくい構造になっている。クロスフローとは、水が羽根車の内部を交差して流れることを意味しており、貫流水車とも呼ばれている。

同県では、「かながわスマートエネルギー構想」の推進にあたり、地域特性に応じた再生可能エネルギーの導入促進に取り組んでいる。その一つとして、県西地域県政総合センターでは、学識経験者や関係団体で構成する「かながわ農業用水小水力発電技術研究会」を設置し、研究会の意見を踏まえて水車発電機の型式などについて検討を進めてきたが、今回小水力発電の実証実験を開始する運びとなった。

なお、実証試験開始セレモニーを、現地にて3月22日(金)午後4時より開催する。

【参考】
平成24年度新エネ大賞決定、大臣賞はオムロンの太陽光発電用パワコン(2013/1/25)
神奈川県 - 農業用水小水力発電実証試験開始セレモニーの開催について

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