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環境用語集

固定価格買取制度【こていかかくかいとりせいど】

再生可能エネルギーの固定価格買取制度とは

平成23年8月26日に成立した、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づき、今年7月1日より実施される。太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスの再生可能エネルギー源を用いて発電された電気を、国が定める価格で一定期間電気事業者(電力大手10社)が買い取ることを義務付ける制度。この制度の利用には「設備認定」を受ける必要がある。

太陽光発電に関しては、10kW未満の(住宅用等)の場合、現状と同じ余剰電力の買取制度が適用される。電気事業者が買取りに要した費用は、電気料金の一部として、国民が再生可能エネルギー発電推進付加金によってまかなう。

買取対象

・太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスを用いて発電された電気
 ・発電設備について、適正に再生可能エネルギー源を用いて発電を行う設備であること等の点を経済産業大臣が認定

買取義務の内容

・一般電気事業者等が、買取義務(買取に必要な接続・契約の締結に応じる義務)を負う
 ・買取期間・価格については、それぞれ以下の点を勘案して、経済産業大臣が定める

買取費用の負担方法

・買取に要した費用に充てるため各電気事業者がそれぞれの需要家に対し、使用電力量に比例したサーチャージの支払いを請求することを認める
 ・地域間でサーチャージ単価が同額となるよう、サーチャージ単価は国が定めるとともに、各電気事業者の買取費用の負担の不均衡を解消するため、国が指定する費用負担調整機関を通じて調整を実施する

平成27年度の調達価格と調達期間

電源 調達区分 調達価格1kW当たり 調達期間
太陽光 10kW以上
(利潤配慮期間平成27年4/1~6/30)
29円(+税) 20年
10kW以上
(平成27年7/1~)
27円(+税) 20年
10kW未満(余剰買取) 33円 10年
10kW未満(ダブル発電・余剰買取) 27円
風力 20kW以上 22円(+税) 20年
20kW未満 55円(+税)
洋上風力 20年 36円(+税)
地熱 1.5万kW以上 26円(+税) 15年
1.5万kW未満 40円(+税)
水力 1,000kW以上30,000kW未満 24円(+税) 20年
200kW以上1,000kW未満 29円(+税)
200kW未満 34円(+税)
既設導水路活用中小水力 1,000kW以上30,000kW未満 14円(+税)
200kW以上1,000kW未満 21円(+税)
200kW未満 25円(+税)
バイオマス メタン発酵ガス (バイオマス由来) 39円(+税) 20年
間伐材等由来の木質バイオマス 2,000kW未満 40円(+税)
2,000kW以上 32円(+税)
一般木質、バイオマス・ 農作物残さ 24円(+税)
建設資材廃棄物 13円(+税)
一般廃棄物その他のバイオマス 17円(+税)

平成27年4月1日~平成28年3月31日


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再生可能エネルギーとは?

法律(エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律)で「エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの」として、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱その他の自然界に存する熱、バイオマスが規定されている。


設備認定とは

固定価格買取制度を利用し売電を行うには、再生可能エネルギー発電施設の設置場所エリアを管轄する、各地方の経済産業局へ申請し、"設備認定"を受けなければならない。その後、国から発行される認定通知書等を揃え、売電を希望する電気事業者へ申込むことによって決められた価格で売電することができる。設備認定に必要な発電施設の基準は下記の通り。

各電源共通の基準

【1】
調達期間中、導入設備が所期に期待される性能を安定的に維持できるようなメンテナンス体制が確保されていること(メンテナンス体制を示す書類(※)を添付すること)。

※ 当該設備のメンテナンスをメーカーや外部に行わせる場合には、当該メーカーや外部に国内メンテナンス体制が常時確保されていること及び問題が生じてから3ヶ月以内に修理作業を開始できること、それぞれを証明する書面をいう。また、発電事業者自らがメンテナンスを行おうとする場合には、発電事業者が上記と同様の対応が可能であることを説明したメンテナンスを行う国内社内体制(技術者の配置状況)を証明する書面をいう。

【2】
電気事業者に供給された再生可能エネルギー電気の量を計量法に基づく特定計量器を用い適正に計量 することが可能な構造となっていること(配線図及び構造図を添付すること)。

【3】
発電設備の内容が具体的に特定されていること(製品の製造事業者及び型式番号等当該認定設備の内 容を特定することのできる記号・番号を証する書類、又は、設備の設計仕様図若しくはそれに準じる 書類を添付すること)。

【4】
次年度以降の調達価格の算定に当たり、各再生可能エネルギーのコスト構造を把握するため、当該設 備の設置にかかった費用(設備費用、土地代、系統への接続費用、メンテナンス費用等)の内訳及び 当該設備の運転にかかる毎年度の費用の内訳を記録し、かつ、それを毎年度1回提出すること。ただ し、住宅用太陽光補助金を受給している場合は不要。

【5】
既存の再生可能エネルギー発電設備の発電機その他の重要な部分の変更により当該設備を用いて得ら れる再生可能エネルギー電気の供給量を増加させる場合にあっては、当該変更により再生可能エネル ギー電気の供給量が増加することが確実に見込まれ、かつ、当該増加する部分の供給量を的確に計測 できる構造であること


電源ごとの基準

太陽光発電

【1】
10kW未満の太陽光発電設備については、これまでも国による補助金の受給要件として活用されてきた実績を踏まえ、JIS基準(JISC8990、JISC8991、JISC8992-1、JISC8992-2)又はJIS基準に準じた認証(JET(一般財団法人電気安全環境研究所)による認証を受けたもの、又はJET相当の海外の認証機関の認証)を得ていること。

【2】
10kW未満の太陽光発電設備については、余剰配線(発電された電気を同一需要場所の電力消費に充て、残った電気を電気事業者に供給する配線構造)となっていること。

【3】
事業者が複数にそれぞれ10kW未満の太陽光発電設備を設置する場合でその発電出力の合計が10kW以上となる場合にあっては、(1)全量配線(発電された電気を住宅内の電力消費に充てず、直接電気事業者に供給する配線構造)となっていること。(2)設置場所が住宅の場合は居住者の承諾を得ていること。

【4】
太陽光パネルのモジュール化後のセルの変換効率が、以下のパネルの種類に応じて、それぞれ定める変換効率以上のものであることについて確認できるものであること。(破壊することなく折り曲げることができるもの及びレンズ又は反射鏡を用いるものを除く。)
 シリコン単結晶系 13.5%以上
 シリコン多結晶系 13.5%以上
 シリコン薄膜系 7.0%以上
 化合物系 8.0%以上

【5】
ダブル発電(当該太陽光発電設備の設置場所を含む一の需要場所に自家発電設備等とともに設置される場合)の場合は、逆潮防止装置があること。


風力発電

住宅用への導入も想定される20kW未満の小型風力については、JIS基準(JISC1400-2)又はJIS基準に準じた認証(JSWTA(日本小形風力発電協会)が策定した規格の認証又はJSTWA認証相当の海外の認証機関の認証)を得ていること。


水力発電

設備の出力(複数の発電機により発電設備が構成されているときは当該発電機の出力の合計)が3万kW未満であること(証明のための書類として、電気事業法に基づく電気工作物の工事届出を添付すること)。

揚水式発電ではないこと。


地熱発電

特段、個別の要件は設けない。


バイオマス発電

【1】
使用するバイオマス発電のバイオマス比率を正確に算定できる管理体制を整備するとともに、燃料の使用量、発熱量等の算定根拠を帳簿に記載しつつ発電し、毎月1回当該バイオマス比率を算定できる体制を整えること。

【2】
使用するバイオマス燃料についてその利用により当該バイオマス燃料を活用している既存産業等への著しい影響がないものであること。

【3】
既存産業への影響を判断するため、また、適用する調達区分を判断するため(※)、使用するバイオマス燃料について、その出所を示す書類を添付すること(異なる複数の調達区分が存在する木質バイオマス(リサイクル木材を除く)を燃焼する発電については、グリーン購入法に基づく「間伐材チップの確認のガイドライン」に準じたガイドラインに基づいた証明書を当該出所を示す書類として添付すること。)。

※燃料種の添付書類により、当該バイオマス燃料の調達区分が判断できない場合には、調達価格が最も低いリサイクル木材の価格を適用される。

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