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シーテック、三重県の風力発電所損壊事故について最終報告

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シーテック、三重県の風力発電所損壊事故について最終報告

中部電力グループのシーテック(愛知県名古屋市)は、4月7日に発生した風力発電所「ウインドパーク笠取」(三重県津市・伊賀市)の19号風力発電設備のナセルがタワーから脱落した事故について、中部近畿産業保安監督部に原因および対策等に関する最終報告書を提出した。

最終報告書の概要は以下の通り。調査解析を進めた結果、次の3点を事故原因と特定した。

  1. ピッチモータブレーキを構成するスプラインが不適切な素材(アルミ合金)でできており、その摩耗によって発生した摩耗粉によりブレーキライニングが摩耗したことにより、3枚のブレードともピッチ角の保持力が規定値を下回り、3枚のブレードが同時に逆ファインになったことで、ロータの過回転が発生した。
  2. ロータの過回転によりブレードが変形し、ブレードがタワーに接触し、ナセルとタワーを結合するボルトに設計荷重を超えるせん断応力および引張応力が作用したことにより、ボルトが破断し、ナセルが脱落した。
  3. 過回転が発生した場合に風車を停止する機能として安全回路(セーフティチェーン)が設けられていたが、今回のようなピッチモータブレーキに異常がある場合は機能できず、過回転防止機能としては不十分であったことが判明した。

今回の事故原因の解明結果から、次の過回転を防止するための再発防止策を策定した。

ピッチモータブレーキの保持力低下

(1) スプライン材質の選定誤り

【対策】1-1.ピッチモータブレーキを構成するスプラインの材質変更
    1-2.定期点検マニュアルの整備

(2) ピッチモータブレーキの性能維持が不能

【対策】2.ピッチモータブレーキ保持力のチェック機能追加

過回転防止機能の不足

【対策】3.回転数制御によるロータ過回転防止機能追加

再発防止対策のうち、1-2、2、3については、ウインドパーク笠取の全号機に水平展開する。

「ウインドパーク笠取」の最大出力は38,000kW。日本製鋼所製の2,000kWの風力発電を19基設置し、平成22年2月(第1期工事、10基)および同年12月(第2期工事、9基)に運転を開始した。今回損傷した19号機は第2期になる。

【参考】
コラム - 「風ニモマケズ」 コラム - マッハ1

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