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冨士色素、世界初「アルミニウム-空気電池」を蓄電池化

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冨士色素(兵庫県)は、「金属-空気電池」の1つである「アルミニウム-空気電池」の二次電池(蓄電池)化に世界で初めて成功した。この新型二次電池は、電極材料に資源量が豊富で安価なアルミニウムを使い、二次電池として最高といわれる「リチウム-空気電池(11400Wh/Kg)」に次ぐ理論値容量(8100Wh/Kg)を実現。

また、電解質、電池構成部材など全ての材料が空気中で安定していて空気中で製造も可能で、リチウムイオン電池などのように爆発や燃焼したりする心配が全くない。さらに、現在のリチウムイオン電池より安価に製造可能。

今後は、電解液をより安全で安価な塩水などを使用して検討する予定。また、現在1週間の充放電が可能だが、より伝導度の高いアルミニウムイオン伝導性を有するアルミニウムイオン伝導体なども使用し、さらなる充放電時間の延長、容量の大型化を目指す。

今回製造された「アルミニウム-空気電池」の電池構造は、負極としてアルミニウム金属板を、電解液として水酸化ナトリウム水溶液を用いて、負極と正極である空気極と電解液の間に酸化物から構成されるアルミニウムイオン伝導体(タングステン酸アルミニウム)を組み合わせる。

空気中で0.2mA/平方センチメートルの放電レートで放電すると、初期放電容量は5.3mAh/平方センチメートル、また、30回目の放電容量も約4.4mAh/CM-2となり、放電容量が8割以上維持されているので、二次電池として機能できることが証明された。現在までの「アルミニウム-空気電池」は全て放電1回で使い切りの一次電池で、二次電池として機能できることが証明されたのは世界初。

今回、電解液が蒸発しない構造になっているが、実際は作成したアルミニウムイオン伝導体の酸化物の多孔性が原因で、実験中も電解液の補充が必要だった。今後は、電解液の蒸発の問題をクリアするのが課題となる。

近年、地球温暖化問題や、原油価格上昇などを背景に、自動車のエネルギー源などを電気エネルギーに転換していくことが注目されているが、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池は、電気自動車スマートグリッドに必要となる高性能の蓄電機能としてはエネルギー密度が不足している。そこで同社は、「金属-空気電池」の中で、最も材料として扱いやすく安価なアルミニウムに注目した。

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