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パナソニック、住宅用太陽光発電の電力を売買する新ビジネス開始

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パナソニックは、太陽光発電システムを設置している家庭から電力を買い取り、電力を小売りする事業等を行う新会社を設立すると発表した。事業目標は2018年度の契約数50万件以上(太陽光発電システム設置の住宅単位)。

パナソニックと、新しいエネルギーサービスの提供に取り組むエプコ(東京都足立区)は、株主間協定書を締結し、1月31日に、両社共同出資により、家庭用太陽光発電アグリゲーション事業に関する合弁会社を設立する。

本合弁会社は、2016年の電力小売りの全面自由化はエネルギーサービス市場を創出する好機と考え、住宅向けのエネルギーソリューションを提供していく。具体的には、まずは全面自由化を待たず実現可能な事業として、個々の住宅から太陽光発電の小規模な電力を買い取り、集約して大規模に販売するアグリゲーション事業という新しいビジネスモデルから展開していく。

本事業では、固定価格買取制度に基づき、太陽光発電システムを設置している個々の住宅から、発電量予測などエネルギーマネジメントを行い、電力を買い取る。その上で、パナソニックグループにおいて新電力の機能を担う調達部門の実績を活用し、住宅会社をはじめ、社外のさまざまな企業と連携しながら電力売買事業を行う。さらに、住宅向けに多様な省エネなどのアプリケーションサービスの提供を行っていく。事業計画としては、関東と関西地域において実証実験を通じて事業オペレーション体制を確立し、2014年の夏季ごろから随時、地域別に一般の顧客を対象に本格展開を予定している。

太陽光発電システム設置住宅の顧客へのメリットとして、固定価格買取制度の価格にプレミアムを上乗せした買い取りやアプリケーションを活用した省エネ支援などによる家庭の電力に関する家計の改善を通じて、太陽光発電のさらなる利活用の促進を実現していく。将来的には、電力小売自由化を見据えたパートナー連携や幅広いエネルギーサービスの提供を検討していく。

合弁会社の名称はパナソニック・エプコエナジーサービス(東京都港区)。事業内容は特定規模電気事業・電力卸売り事業・電力小売り事業・アプリケーションサービス事業など。経済産業省資源エネルギー庁へ特定規模電気事業開始の届出を行う予定。出資額は3億円(資本金:1.5億円、資本準備金:1.5億円)。出資者・出資比率はパナソニックが51%、エプコが49%。

事業スキーム図

電力供給をめぐるパラダイムシフトとも言える電力システム改革では、需要家への「電力選択」の自由の保証や、競争による電気事業の効率化を図るため、電力の小売市場への参入の全面自由化などが計画されている。電力システム改革において2016年には家庭向けの電力小売市場が全面自由化され、7.5兆円の市場が新しく開放されることになる。

両社は、新産業、新市場の創出という観点からも課題解決型のエネルギー産業の形成が必要と認識しており、特に家庭の需要家に向けたエネルギーソリューションが新たな事業になると考えている。

本合弁会社を通じて両社は、エネルギーソリューション事業を展開することで、これまでの住宅用設備・商品の提供や設備設計支援はもとより、住宅のエネルギーマネジメント、さらには街全体に広がる「快適とエコ」「安全・安心」な環境づくりを通じ、持続可能な社会の実現に貢献していくと説明する。また、パナソニックは、本事業について、「2018年住宅関連事業の売上2兆円に向けた非連続の成長」の事業目論見の一つとして位置付けている。

パナソニックは、住宅業界での強いリレーションや住宅用太陽光発電システム納入チャネルの活用を強みとする。加えて、HEMS機器を搭載した住宅用分電盤など家庭用電力消費の統合的な低減の技術および商品を有している。一方、エプコは、住宅向けの設備や太陽光発電関係の設計を年間約14万件処理し、コールセンターでは、約100万戸の顧客管理を手掛ける業務力を有している。また、独自開発した住宅会社と連携可能なHEMSアプリケーションや家庭向けの電力売買取引システムと電力ビックデータ処理システムの開発を行っている。このような両社の強みを生かすことで、本合弁会社の事業を協働推進していく。

なお、パナソニックは、2009年にエプコの株式を14.9%取得し、法人筆頭株主となっている。現在、パナソニックの住設建材部門は、エプコと協業し、「リビングベル」という住まいの履歴管理サービスや緊急トラブル対応サービス、メンテナンス対応サービスなどのアフターサポートサービスを提供している。

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