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CO2を地下に圧入して石油を増産 JX日鉱日石がアメリカでプロジェクト開始

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CO2を地下に圧入して石油を増産 JX日鉱日石がアメリカでプロジェクト開始

JX日鉱日石開発は、米国で石炭火力発電所の燃焼排ガスから二酸化炭素(CO2)を回収するプラントを建設し、回収したCO2の油田への圧入により原油の増産を図るプロジェクトを開始した。老朽化した油田における原油生産量の飛躍的な増加と、石炭火力発電所から大気中へ排出する温暖化ガス(CO2)の低減を同時に目指す。

同プロジェクトは、米国の大手電力会社NRG Energy(NRG)の子会社とJX EOR(JX日鉱日石開発の米国子会社JX Nippon Oil Explorationが出資)との50:50の合弁事業会社を通じて実施する。

この合弁事業会社が、米国テキサス州にある米国最大の石炭火力発電所「W. A. パリッシュ石炭火力発電所」(NRGが保有)に、燃焼排ガスからCO2を回収する世界最大規模のプラントを建設し、回収したCO2をテキサス州の「ウェスト・ランチ油田」(同発電所の南西約130kmに所在)の地下に圧入する、いわゆる「炭酸ガス(CO2)圧入攻法」により原油の増産を図る。同時に、このスキームを通じて、これまで同石炭火力発電所から大気中に放出されていたCO2を年間約160万トン削減できる。

2016年第4四半期からCO2回収プラントの商業運転及びウェスト・ランチ油田へのCO2の圧入を開始する予定。同油田の生産量は現在の日量約500バレルから日量約12,000バレル(プロジェクト期間平均)へと飛躍的に高まり、累計増産量は約6,000万バレルとなる見込み。JX日鉱日石開発はNRGとの合弁事業会社を通じてウェスト・ランチ油田の25%権益を保有している。

同プロジェクトの必要資金については、クリーン・コール・パワー・イニシャチブ・プログラムのもと、米国エネルギー省から補助金(167百万米ドル)が得られるほか、国際協力銀行とみずほ銀行との間でプロジェクト・ファイナンス方式での融資に合意している。みずほ銀行の融資に対しては、日本貿易保険による保険が付保される。同プロジェクトは総額約10億米ドルの投資規模を見込んでいる。

同プロジェクトは、CO2の圧入により石油の増産を目指す取り組み(石油増進回収技術:CO2-EOR)の中でも、石炭火力発電所から排出されるガスを活用して商業化に導いた案件という点で先進的なものといえる。CO2-EORは、地球温暖化の原因となるCO2を地中に貯留し、同時に石油の増進回収も可能とするもので、同社グループは、2011年に石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びベトナム国営石油会社とともに、ベトナム洋上ランドン油田においてCO2-EORパイロットテストを実施するなど、原油の増進回収を重点的な技術と位置付けている。

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