三菱マテリアルは、リチウムイオン蓄電池(LiB)の電解液に含まれるフッ素化合物および有機溶剤について、安全かつ低環境負荷で再資源化できる新しい処理技術を開発した。この処理技術は、100℃~200℃の低温で電解液を気化させ、フッ素化合物と有機溶剤を同時に回収するもの。
電解液中のフッ素化合物は、加水分解などを経てフッ化カルシウム粉末として回収される。この技術で回収したフッ化カルシウムは、純度が高いため半導体や液晶パネル製造など幅広い産業分野で使用されるフッ素化成品を製造するための原料として再利用することが可能。引火性有機溶剤は、気化後に冷却し液体として回収する。電解液を高温で加熱しないため、引火性有機溶剤は化学的に変化せず、補助燃料としてボイラーなどで再利用が可能。