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楽天×丸紅がタッグ 電力小売の全面自由化に向けて簡易HEMS開発へ

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楽天と丸紅は、28日、2016年以降に予定されている電力小売市場の全面自由化を見据えて、エネルギー需要開発に関する業務提携の契約を締結、協業を開始すると発表した。

今後両社は、楽天のプラットフォームを活用した電力受給取引拡大等を推進するとともに、楽天が加入しているエネルギー需要開発有限責任事業組合(東京都品川区)と共同で、簡易HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)の開発等を推進していく予定。

エネルギー需要開発有限責任事業組合は、楽天がグローバルエンジニアリング(福岡県古賀市)および東光高岳(東京都江東区)との共同出資により28日に設立した。同有限責任事業組合(LLP)では、電力小売り市場の全面自由化に向けて、活発化が見込まれるサービス開発をにらみ、電力需要サイドのサービス開発を効率的に進めるためのプラットフォームを構築を目指す。

具体的には、エネルギービッグデータを活用したサービス開発・販売、及び再生可能エネルギーの電力受給取引拡大に向けた支援サービスをあげる。また、同日、新電力最大手のエネット(東京都港区)が新サービス開発を目的として同LLPに新規に加入した。

楽天は楽天トラベル契約施設向けの再生可能エネルギー小売り検討の一つとして、今年6月にインバランス低減に向けた電力需給予測システム構築に着手し、楽天経済圏における再生可能エネルギー導入促進に取り組んでいる。

一方、丸紅は、国内各地における風力太陽光発電事業など、積極的に再生可能エネルギー電源の確保を推進しており、新電力の中でも再生可能エネルギー比率の高い電力を販売している。

楽天および丸紅は、経済産業省総合資源エネルギー調査会基本政策分科会電力システム改革小委員会制度設計ワーキンググループで議論されているインバランスおよび固定価格買取制度の動向を勘案しながら、再生可能エネルギーを軸にした電力受給取引拡大に向けたアクションを取っていく。

また、2016年以降に予定されている電力小売市場の全面自由化においては、新たに市場開放される低圧分野の電力需要をどう取り込むかが、市場拡大および収益性確保の観点から重要といわれている。最近では、経済産業省が「大規模HEMS情報基盤整備事業」に40.3億円を新規に拠出することを発表するなど、電力ビッグデータを活用したエネルギーマネジメントサービスが活性化すると考えられる。

楽天は、日本最大のインターネット・ショッピングモール「楽天市場」の購買データを利用した景気動向指数の予測等、消費者行動のビッグデータの利活用を重点的に推進している。これらのノウハウをエネルギー事業領域に適用することで他社との差別化を企図している。今後、同LLPと丸紅は、電力ビッグデータを収集するための安価な機器を共同で開発し、民間主導による新サービス開発を推進していく予定。

楽天は、エネルギー需要開発有限責任事業組合を設立した意図について、以下のように説明する。

2016年以降の電力小売り全面自由化に向け各種ビジネスが活発化すると考えられる一方、日本の電力市場はまだ一般電気事業者による市場寡占状態にあり、新規参入者にはインバランス精算に代表されるような非効率なルールが課せられている状況となっている。公正な電力市場における健全な競争環境の構築のためには、十分な数の市場参加者および寡占状況の解消が必須要件になる。

ただ、電力自由化が先行している欧米市場もいまだ非完備な状況にあることからも、日本の電力市場がより活性化し、市場の完備化を実現するまでには、相当な時間と準備を要すると考えられる。このことから、電力需要側のサービス開発プラットフォームの構築および制度設計に向けた発信などを目的とした本LLCを設立した。


楽天とグローバルエンジニアリングは、楽天トラベル契約施設向けの電力マネジメントサービスと、宿泊予約データを活用した電力需給予測システムの構築などで協業の実績があり、東光高岳は楽天およびグローバルとともに、OpenADR(自動デマンドレスポンス技術の国際標準規格)に準拠した法人向けデマンドレスポンスを推進してきた。

楽天とエネットは、共通来店ポイントサービスを活用した家庭向けデマンドレスポンスサービスを試験的に実施している。エネットは電力小売事業に関して多様なノウハウを保有していることから、LLPにおける新サービス開発に協力する。

楽天は、今後も本LLPを始め、様々な事業ビークルを通じた他企業とのアライアンスを推進し、健全な電力自由競争市場の発展に寄与していく考えだ。

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