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被災地の石炭火力発電所から出た飛灰、新技術で復興工事のコンクリ材料に

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被災地の石炭火力発電所から出た飛灰、新技術で復興工事のコンクリ材料に

熊谷組は、国土交通省東北地方整備局発注の国道45号釜石山田道路工事において、高品質フライアッシュを混和材として使用したコンクリートを、トンネル覆工コンクリートに適用した。震災復興関連の工事で高品質フライアッシュを用いたコンクリートが使用されるのは、今回が初めて。

高品質フライアッシュを用いたコンクリートを使用すると、コンクリートの硬化後の収縮率が小さくなり、ひび割れ現象が起こりにくく堅牢な構造物を実現できる。さらに高品質フライアッシュの原粉には、日本製紙の石巻工場(宮城県石巻市)の石炭火力発電所施設から排出されたものが使用され、東北地方の震災復興に貢献する地産地消の建設資材としても活用が期待される。

フライアッシュとは、石炭火力発電施設から排出される石炭灰のこと。コンクリート用混和材として利用すると単位水量の低減、ワーカビリティの向上、ポゾラン反応による長期強度の発現、アルカリ骨材反応の抑制など、優れた効果を得られることが技術的に証明されていた。しかし、フライアッシュ中に残存する未燃カーボン(JISⅡ種灰では強熱減量で5%以下)が、生コンの製造時に混和する品質安定剤(AE剤など薬剤)を吸着し、コンクリートの品質の安定を阻害してしまい、これまで実用化には至っていなかった。

今回、国道45号釜石山田道路工事のトンネル覆工コンクリートに使用された「高品質フライアッシュ」は、ゼロテクノ(大分県)の独自技術により開発された。強熱減量を1.0%以下にまで低減した新しいコンクリート用混和材であり、形状のいびつな未燃カーボンが少なくなり、原粉よりもフロー値比が大きく改善され、安定した品質のコンクリートを製造することを可能にした。

今回使用された「高品質フライアッシュ」の原粉の強熱減量は4.6%であったが、改質処理を行うことによって0.5%となり、未燃カーボンが大幅に低減され、フライアッシュ中の未燃カーボン量(強熱減量)を薬剤の吸着影響が少ない1%以下までに改質除去したものとなった。これによって、フレッシュコンクリートの空気量やスランプを不安定にすることなく使用することが可能な混和材料となった。この「高品質フライアッシュ」を混和することにより、同社はコンクリート構造物の高耐久化・長寿命化と低炭素社会構築への貢献の両立を実現した。

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