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太陽光発電の電気牧柵に「家畜の飲水供給システム」を連携 6万円で導入可能

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太陽光発電の電気牧柵に「家畜の飲水供給システム」を連携 6万円で導入可能

独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は、放牧地の多くに導入されている太陽光発電を利用した電気牧柵システムに揚水ポンプシステムを組み合わせた「家畜飲水供給システム」を開発した。

本システムの導入に伴う既存の電気牧柵器電圧などへの影響はなく、家畜への必要水量が安定かつ自動で供給でき、家畜飲水管理の省力・軽労化に貢献する。電気牧柵システムなどと同様に、耕作放棄地等での放牧推進における重要な技術として広く活用されることが期待される。今後は、放牧技術を普及する者等を対象として、システムの導入法などに関する講習会を開催し、技術の普及を図っていく予定。

本システムは、直流ポンプ、発電・蓄電制御のための充放電コントローラ、飲水槽などの水位制御のためのフロートスイッチ、ポンプのON-OFF制御のためのポンプコントローラで構成されており、太陽光電気牧柵と組み合わせて利用する。

システムの機器構成

システムの機器構成

本システムに用いた揚水ポンプはダイヤフラム式の直流ポンプで、100m離れた高さ20mの場所に1時間あたり約400リットルの水を送ることができる。夏場の放牧牛の飲水量を45(L/日/頭)とすれば、放牧頭数4頭の放牧地では1日わずか30分間のポンプ稼働により、家畜の必要水量が供給できる。

傾斜地等に複数の牧区が隣接しているような場合は、1台のシステムがあれば、最も高い位置に揚水し、高低差を利用して低部の牧区に飲水を供給することができる。また、いくつかの牧区で家畜を移動させて放牧を行う場合は、システム一式を移動して利用することも可能。本システムの導入コスト(飲水器、配管資材、電気牧柵システム、バッテリーに掛かる経費を除く)は、約6万円(2014年10月時点の価格)。

わが国では、国産飼料に立脚した畜産への転換をめざし、水田や耕作放棄地を利用した家畜の放牧が拡がってきている。これらの放牧では、家畜の飲水確保が必要だが、近くに水源がない場合は、頻繁に水を運搬・供給しなければならない。水源がある場合でも、水源が放牧地より低い位置にあるときは人力か動力ポンプなどで水を汲み上げる必要があり、放牧現場では、家畜の飲水供給に多大な労力と時間を要してきた。

近年、かん水や噴水などに太陽光発電による揚水ポンプを利用する事例が見られるが、その存在は広く知られておらず、畜産分野への応用例はなかった。耕作放棄地等の放牧現場の多くは商用電源が無いことから、家畜管理のために太陽光発電やバッテリーを動作電源とした電気牧柵器が多く導入されている。本システムは、このことに着目して開発された。

【参考】
農研機構 - 太陽光発電を活用した放牧家畜飲水の自動供給システム

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