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電力自由化後の回避可能費用、算定方法見直しへ 経産省で議論スタート

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電力自由化後の回避可能費用、算定方法見直しへ 経産省で議論スタート

経済産業省は、電力の小売全面自由化後の固定価格買取制度(FIT)における回避可能費用の算定方法の見直しに着手した。4日に開催した買取制度運用ワーキンググループ(第4回)で、見直しに関する議論を開始した。

電力システム改革により、2016年4月を目途に、電力の小売全面自由化が予定されている。

昨年、本ワーキンググループ(WG)において回避可能費用の算定方法の見直しを行った際には、小売全面自由化を前提とした議論とはしていなかった。そこで、小売全面自由化後の回避可能費用の在り方について、改めて検討を行う必要が生じてきたため、新エネルギー小委員会の委任を受け、昨年度も回避可能費用の議論を行った本WGを再開し、検討を行うこととなった。

また、電力システム改革・小売全面自由化に係る制度設計については、総合資源エネルギー調査会基本政策分科会制度設計ワーキンググループ(制度設計WG)にて検討が行われている。同WGでは、小売全面自由化後に実施予定の計画値同時同量制度に合わせ、インバランス制度の見直しも議論されており、固定価格買取制度と計画値同時同量制度との整合性を図るためのインバランスに係る特例制度(1)(2)について検討が行われた。

特例制度(1)とは、特定供給者に代わって一般送配電事業者が発電計画を作成する仕組みで、特例制度(2)とは、特定供給者に代わって小売電気事業者が発電計画を作成する仕組みである。

この特例制度における回避可能費用の具体化については、FIT全体の検討を行っている新エネルギー小委員会において検討が必要との問題提起がなされている。このため、この特例制度における回避可能費用の具体化についても、本WGで併せて検討を行うとしている。

今回の第4回の本WGでは、1.小売全面自由化後の回避可能費用を現行ルールベースで維持するか、市場価格連動ベースとするか、2.小売全面自由化後の回避可能費用の算定に当たり、変動性電源と非変動性電源との差を考慮するか否か、3.FITインバランス特例(1)、(2)において発生する費用の差分及び負担の在り方について、どのように考えるべきか、について議論をした。

回避可能費用について

回避可能費用とは、電気事業者が再エネを買い取ることにより、本来予定していた発電を取りやめ、支出を免れることができた費用をいう。

FITでは、各電気事業者は、再エネの買取りに要した費用に充てるため、電気の需要家に対し、使用電力量に比例した賦課金(サーチャージ)の支払いを請求することができる。賦課金単価は、その年度の導入量予測に基づいて全国一律に算定される。それを基に、費用負担調整機関が全国から賦課金収入を回収し、各電気事業者に対して、買取実績に応じた費用を支払う。その際、電気事業者は買取費用から各事業者の回避可能費用等を差し引いた金額が交付金される。

計画値同時同量について

電力の需要量と供給量との差分をインバランスという。これまで新電力(PPS)には、「30分同時同量」(30分単位の需要量と供給量の差を±3%以下にすること)が課せられてきた。このとき、インバランスが生じた場合、PPSが一般電気事業者に支払うペナルティ料金をインバランス料金という。このインバランス料金が、PPS参入への障壁となってきた。電気システム改革では、「30分同時同量」制度から、事前に提出された発電計画をもとにインバランス料金を精算する「計画値同時同量」へ変更する。

【参考】
経済産業省 - 総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 新エネルギー小委員会 買取制度運用ワーキンググループ

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