> > 火力発電所新設に環境大臣からストップ 「国の計画と合わず、是認しがたい」

火力発電所新設に環境大臣からストップ 「国の計画と合わず、是認しがたい」

記事を保存

環境省は12日、山口県宇部市で計画されている「西沖の山発電所(仮称)新設計画 計画段階環境配慮書」に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。

環境大臣意見では、本計画に対して、「国の温室効果ガス削減目標と整合性を持っていると判断できず、現段階において、是認しがたい」と述べている。

本事業は、山口宇部パワーが、山口県宇部市の宇部興産構内において、石炭を燃料とする西沖の山発電所(仮称)(総出力120万kW)を新たに建設するものである。本事業で発電した電力は、本事業者の出資会社である電源開発、大阪ガスおよび宇部興産を通じて、西日本広域に供給していく計画だが、その供給先は現時点で未定だ。

「国のCO2削減目標・計画と整合性がなく、是認しがたい」

環境大臣意見の概要は下記の通り。

日本の温室効果ガス削減目標に関する「日本の約束草案政府原案」の積み上げに用いたエネルギーミックスにおいて、2030年度の総発電電力量に占める石炭火力発電の割合は26%程度であり、2013年度実績の電力量が既にそれを上回っている状況である。

このような状況において国の目標・計画と整合を取るためには、「東京電力の火力電源入札に関する関係局長級会議取りまとめ」(平成25年4月25日経済産業省・環境省)における電力業界全体で二酸化炭素排出削減に取り組む枠組(以下「枠組」)の存在が不可欠である。

この取りまとめでは、環境影響評価において、国の二酸化炭素排出削減の目標・計画と整合性を持っているかどうか等について、国が審査することとされている。しかしながら、現時点において、枠組は構築されておらず、エネルギーミックスに基づく約束草案の達成に支障を及ぼす懸念がある。

上記の状況に鑑みれば、本事業の計画内容について、国の二酸化炭素排出削減の目標・計画と整合性を持っていると判断できず、現段階において、是認しがたい。このため、早急に枠組が構築されることが必要不可欠である。



次は経産大臣からの意見、その後環境影響評価へ

環境影響評価法および電気事業法は、出力11.25万kW以上の火力発電所の設置または変更の工事を対象事業としており、環境大臣は、提出された計画段階環境配慮書について、経済産業大臣からの照会に対して意見を言うことができるとされている。本件は、この手続きに沿って意見を提出するものである。

今後、経済産業大臣から事業者である山口宇部パワーに対して、環境大臣意見を勘案した意見が述べられ、事業者は、意見の内容を検討した上で事業計画を決定し、事業段階の環境影響評価(環境影響評価方法書、準備書、評価書)を行うこととなる。

なお、計画段階環境配慮書とは、配置・構造または位置・規模に係る事業の計画段階において、重大な環境影響の回避・低減についての評価を記載した文書のこと。

【参考】
環境省 - 西沖の山発電所(仮称)新設計画に係る計画段階環境配慮書に対する環境大臣意見

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.