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経産省、産業・家庭部門ごとの省エネ対策まとめ ZEHやベンチマーク制度など

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経済産業省は15日に開催した省エネルギー小委員会(第14回)で、各部門における省エネ対策をまとめた「取りまとめ骨子(案)」を示した。

産業部門では、省エネ取組み状況に応じて事業者を4段階にクラス分けする評価フローを来年度より実施するべきであるとした。業務部門では省エネ法ベンチマーク制度の創設に向けた検討を進める。家庭部門では、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及加速化を図る。新築の住宅・建築物については、2020年までに省エネ基準への適合を段階的に義務化することも明記した。

日本の2030年度の温室効果ガス削減目標の政府原案では、2013年度比で26.0%減としている。安全性、安定供給、経済効率性及び環境適合に関する政策目標の同時達成の実現に省エネは不可欠となっている。

「取りまとめ骨子(案)」をもとに、今後報告書を取りまとめる。「取りまとめ骨子(案)」に示された各部門における必要な措置の概要は以下のとおり。

産業部門における必要な措置

今後、省エネ取組状況に応じて事業者のクラス分け評価を行い、優良事業者と省エネ停滞事業者とで対応を峻別することなどにより、事業者単位のエネルギー管理体制の定着を図るべきであるとした。また、省エネ法におけるベンチマーク制度を見直し、業種・業態ごとの絶対値(ベンチマーク)によるエネルギー消費効率の評価を積極的に行うべきとしている。

複数工場・事業者で連携した省エネの取組みの推進(排熱の活用含む)や、省エネルギーのノウハウ等を有していない中小企業等への対策の強化もあげた。

特定事業者等に対する省エネ法の権限委譲について、全国的な統一性・整合性を確保した運用を維持し、そのための実施体制等を確保するために、どのような実施主体や国の関与等の在り方が考えられるか、都道府県等や関係者と検討を進めていくべきとした。

民生部門

業務部門における必要な措置

好事例の横展開を図るため、省エネ法ベンチマーク制度の創設に向けた検討を進める。またZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の実現に向けた方策として、海外の先進的省エネルギー建築物の省エネ量と同等以上の要件で、ZEBにつながる世界最先端の省エネルギービルの実証を行い、早々にZEBの実現を目指す。

なお、ZEBはZEHと異なり、一定規模以上の建築物については実現のハードルが高いことから、実現に向け、まずはシステムの技術開発が必要不可欠である。それを踏まえ、ZEBの実現・普及に向けたロードマップの策定を検討する。

家庭部門における必要な措置

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及加速化を図る。ZEHは既に実現しており、その普及拡大が課題であることから、高断熱・省エネ化のほか、低価格化、消費者への周知・広報等を踏まえつつ、現状、定義付け、実現・普及に向けた今後の施策の在り方について、ZEHの普及の目標の実現に向けたロードマップの策定を検討する。

業務・家庭部門横断的に必要な措置

  1. 住宅・建築物に対する省エネ基準適合義務化
    新築の住宅・建築物については、省エネ基準適合率が上昇。規制の必要性や程度を考慮しつつ2020年までに新築住宅・建築物に対する省エネ基準への適合を段階的に義務化する。
  2. 高性能建材の高性能化・普及促進
    既築住宅の高断熱化を図るため、建材トップランナー制度の導入に加え、高性能建材の市場拡大と価格低減のための施策の検討・実施により更なる性能向上を目指すべきである。
  3. トップランナー制度対象品目の拡充・基準見直し、制度の充実
    トップランナー機器の拡充・基準見直しにあたり、今後の対応を整理し、選択と集中により、よりエネルギー消費量が大きく、エネルギー消費効率の改善余地の大きな品目を中心に基準の見直し等を検討すべきである。また、省エネ製品の国際展開も視野に国際基準との整合性についても検討すべきである。

運輸部門

実際の走行時の省エネ対策(エコドライブ)の普及推進や、輸送事業者の省エネ化に必要な運行要素・施策等についての検討等を進めていくべきである。また、荷主事業者の優良事例の横展開を実施し、ベンチマーク制度のような客観的評価制度が特定荷主において導入可能かの検討を進めるべきである。

部門横断的に必要な措置

エネルギー供給事業者に関する必要な措置

わかりやすい広報、電気料金型ディマンドリスポンスやネガワット取引の普及を目指すべきである。さらに、電力システム改革に伴う発電の全面自由化が実現すれば、今後、多様な発電設備が設置される可能性がある。そのため、電力自由化後を見据え、電力供給業に対するベンチマーク制度の対象とする具体的な範囲の見直しについて検討すべきだとした。また、発電設備の判断基準の在り方を検討し、高効率の発電設備設置や発電設備の運用改善を促すべきである。

各論点における必要な措置

エネルギーマネジメントビジネスの活性化や、省エネルギーの技術開発と成果の普及に向けて、検討すべき事項について言及している。

本小委員会の検討について

本小委員会では、平成26年4月に閣議決定されたエネルギー基本計画において「徹底した省エネルギー社会の実現と、スマートで柔軟な消費活動の実現」といった方針が示されたことを受け、本方針を具体化するための必要な措置について、昨年6月以降検討を実施し、年末には中間的整理を行った。

さらに、本年1月以降は長期エネルギー需給見通し策定のため、現実的かつバランスの取れたエネルギー需給構造の将来像についての検討が進められてきており、このうち「徹底した省エネルギーの推進」に向けた検討については、本小委員会において、上記の必要な措置と整合する形で検討を行った。

【参考】
経済産業省 - 総合資源エネルギー調査会 省エネルギー小委員会(第14回)

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