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宮城県石巻の風力発電所に環境大臣から意見 「環境保全措置、要追加検討」

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環境省は、25日に「(仮称)石巻風力発電事業」に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。同意見は、風車の影および騒音の影響を極力低減することや、その他の環境保全措置を追加して検討するよう申し述べられた。

この「(仮称)石巻風力発電事業」は、宮城県石巻市において、ユーラスエナジーホールディングス(東京都)が行う風力発電事業で、総出力20,000kWの風力発電設備(定格出力2,500kWの風力発電設備8基)が設置される。

同発電所建設予定区域の近隣には住居が位置しているほか、その周辺はハイキングロードが整備されている。また、希少猛禽類等の生息も確認されている。

環境大臣意見の概要は、総論として、「事後調査の適切な実施と追加的な措置を高ずること」、また「それらの追加措置の具体化にあたっては、客観的かつ科学的に検討すること」、「調査結果の環境影響を分析し、新たな措置の効果と不確実性の程度を報告書として公表すること」などが述べられている。

具体的な問題点について言及した各論は下記の通り。

1. 風車の影について

2. 騒音について

1と2については、近隣の住民に配慮し、風車の機種を再検討し、住居から更に距離を取るほか、稼働時間の調整等の追加的な環境保全措置を講ずること。

3. 鳥類について

鳥類の誘引が確認された場合等、事後調査により判明した内容に応じ、専門家等からの助言を踏まえ稼働制限等を含めた追加的な環境保全措置を講ずること。また、鳥類の衝突等による死亡・傷病個体の確認や記録を行い、希少な種の場合は、関係機関との連絡・調整、死亡・傷病個体の搬送、関係機関による原因分析への協力を行うこと。

4. 景観について

景観に配慮し、近隣の硯上山万石浦県立自然公園の主要な眺望点からの同発電設備の垂直視角をできる限り小さくする措置を講ずること。

5. 人と自然との触れ合い活動の場について

同発電所の工事の実施期間中、工事用資材等の搬出入車両の主要な走行ルートが、近隣のハイキングコースと重複するため、迂回路の検討や、車ピーク時台数を低減させるなどの措置を講ずること。 また、同事業による影響等ついて、ハイキングコースの管理団体等に説明・協議し、その内容を評価書に記載すること。

同発電所の工事の実施期間中、工事用資材等の搬出入車両の主要な走行ルートが、ハイキングコースが重複するため、迂回路の検討や、車ピーク時台数を低減させるなどの措置を講ずること。


「環境影響評価法」と「電気事業法」は、出力10,000kW以上の風力発電所の設置または変更の工事を対象事業としており、環境大臣は、環境保全に関する調査結果や事業者の考え方を示した「環境影響評価準備書」について、経済産業大臣に意見を言うことができる。

同件は、この制度により意見が提出されたもの。今後、事業者は、環境大臣および関係自治体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告を踏まえ、法に基づく「環境影響評価書」の作成等の手続が求められる。

石巻市は、「石巻市震災復興基本計画」(2011年12月)において、環境にも配慮した災害に強いまちづくりの推進に向け、新エネルギーの導入の実現・新エネルギー関連産業の集積の推進を掲げている。

【参考】
環境省 - (仮称)石巻風力発電事業に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見

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