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「2030年には電力のCO2排出を約35%削減します」 電力大手35社、自主目標

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大手電力会社10社、電源開発、日本原子力発電および特定規模電気事業者(新電力)23社は17日、2030年度の販売電力量1kWh当たりのCO2排出量(排出係数)を、2013年度比で約35%削減となる0.37kg程度に抑える自主目標を発表した。

今回、参加事業者35社は、政府の2030年度のエネルギー需給見通しや、温室効果ガス削減目標案が示されたことなどを踏まえ、参加事業者の「低炭素社会実行計画」を統合し、新たな自主的枠組みを構築するとともに、「電気事業における低炭素社会実行計画」を策定した。

参加事業者による販売電力量でのカバー率は99%超。今後、参加を希望する会社に対しても開かれた枠組みとする。

電気事業における低炭素社会実行計画
参加事業者一覧(敬称略)

一般電気事業者
卸電気事業者
特定規模電気事業者(新電力)有志
北海道電力 イーレックス 伊藤忠エネクス
東北電力 出光グリーンパワー F-Power
東京電力 エネサーブ エネット
中部電力 大阪ガス オリックス
北陸電力 関電エネルギーソリューション サミットエナジー
関西電力 JX日鉱日石エネルギー 昭和シェル石油
中国電力 新日鉄住金エンジニアリング ダイヤモンドパワー
四国電力 テス・エンジニアリング テプコカスタマーサービス
九州電力 東京ガス 日本テクノ
沖縄電力 日本ロジテック協同組合 プレミアムグリーンパワー
電源開発 丸紅 三井物産
日本原子力発電 ミツウロコグリーンエネルギー  

2030年度のCO2排出抑制目標「排出係数0.37kg-CO2/kWh程度」は、政府の長期エネルギー需給見通しで示されたエネルギーミックス(電源構成)から算出される国全体の排出係数とした。

目標は電気事業全体で目指すものと位置づけ、地球温暖化対策の実施状況を毎年フォローアップし、結果等を翌年度以降の取り組みに反映すること(PDCA サイクルの推進)により、目標達成の確度を高めていく。

「電気事業における低炭素社会実行計画」について

実行計画は、下記の4つの柱からなる。

  • 「1.国内の企業活動における2030年の目標等(目標・行動計画や設定の根拠)」
  • 電力部門のCO2削減・排出係数の改善に向けた「2.主体間連携の強化」
  • 国内電気事業者の技術・ノウハウで諸外国のCO2削減に貢献する「3.国際貢献の推進」
  • 電力需給両面における環境保全に資する技術開発に継続して取組む「4.革新的技術の開発」

1の目標・行動計画で、2030年度の排出係数を示した。また火力発電所の新設等に当たり、経済的に利用可能な最良の技術(BAT)を活用すること等により、最大削減ポテンシャルとして約1,100万t-CO2の排出削減を見込む。最大削減ポテンシャルは、2013年度以降の主な電源開発におけるBATの導入を、従来型技術導入の場合と比較した効果等を示した。

設定の根拠では、参加各社それぞれの事業形態に応じた取組みを結集し、低炭素社会の実現に向けて努力していくとし、具体的な取組みとして「安全確保を大前提とした原子力発電の活用」「再生可能エネルギーの活用」「火力発電の高効率化等」「顧客への省エネ・省CO2 サービスの提供」をあげる。

参加事業者によるこれまでの取組み

これまで参加事業者は、地球温暖化問題を重要な経営課題と位置づけ、それぞれ産業界の自主的な取り組みである「低炭素社会実行計画」を策定し、低炭素社会の実現に向けて、電気の需給両面から取り組んできた。一方、今後の環境変化を踏まえ、電気事業全体で低炭素社会の実現に向けて取り組んでいくため、2015年3月に、自主的枠組みに関する検討会を立ち上げ、参加事業者で具体的な検討を進めてきた。

電事連会長、電気事業全体として自主目標の達成に注力

電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)は、17日の定例会見で、今回決定された2030年の電源構成について、次のような認識を示した。

「全体として、特定の電源や燃料源に過度に依存しない、バランスのとれた電源構成の姿が示されたもの」

「原子力についても、今回、確保すべき一定の規模が明示されたことは意義がある」

また、この決定を踏まえて、電気事業全体としての2030年度のCO2排出抑制目標を定めた新たな自主的枠組み等を決定したことを紹介し、「この目標の達成に向けて電気事業全体で取り組んでいく」と意気込みを語った。

【参考】
FEPC - 「電気事業における低炭素社会実行計画」の策定について(PDF)

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