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環境省の2016年度予算、エネルギー関連は62%増 地域の省エネ・再エネ推し

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環境省は、来年度、地域の資源を有効に活用しつつ、業務・家庭部門を含む地域全体で、徹底した省エネ再エネの最大限を推進する事業を強化する。平成28年度予算概算要求における重点施策のひとつとして紹介している。

環境省の平成28年度概算要求額は、平成27年度当初予算額の33%増となる1兆1,676億円。うち、エネルギー対策を総合的に推進するためのエネルギー対策特別会計は、平成27年度当初予算額の62%増となる1,757億円を計上した。

再エネ発電・再エネ熱の導入を支援

地域まるごと再エネ・省エネの推進を図る事業では、新規事業として「再生可能エネルギー電気・熱自立的普及促進事業(経済産業省連携事業)」として、70億円を計上した。

この事業では、再エネの電源毎に事業実施に係るコスト等の上限を設けた上で、通常の設置期間で費用回収が可能な低コスト・自家消費型の再エネ導入を推進することを目的に設備導入費用を補助する事業と、バイオマス地熱・地中熱等各熱利用特有の課題の特定し、適切な対応を行う場合に限って、事業化検討や設備導入に係る費用を補助する事業を実施する。

その他にも、他の省庁とも連携し、地域内の再生可能エネルギー由来の電気・熱や未利用熱の最大限の活用や、高効率照明等の優れた低炭素技術の普及等を支援する新規事業を行う。

平成28年度環境省重点施策の4本柱

環境省は、平成28年度重点施策の4本柱として、

  1. 東日本大震災からの復興と震災の教訓を踏まえた防災・減災
  2. 新たな温室効果ガス削減目標の達成に向けた国内対策の抜本的強化と世界全体の排出削減への貢献
  3. 循環共生型社会の構築
  4. G7富山環境大臣会合等を通じた地球規模の環境対策への貢献

をあげる。このうち、上記02を中心とする主な重点施策の概要(主な予算措置)は下記の通り。

業務・家庭部門や運輸部門で地域まるごと再エネ・省エネ

2030年度に2013年度比26.0%削減する日本の新たな温室効果ガス削減目標を達成するため、地球温暖化対策のための税を最大限活用する。特に40%の低炭素化が必要となる業務・家庭部門や運輸部門などで、地域の資源を有効に活用しつつ、地域全体で、業務・家庭部門や運輸部門などでの徹底した省エネ・再エネの最大限の導入を推進する。また、これらの取組を支えるため、技術革新や社会システムの変革を推進する。

地域内の再エネ由来の電気・熱や未利用熱の最大限の活用

  • (新)再生可能エネルギー電気・熱自立的普及促進事業(経産省連携事業)(70億円)
  • (新)公共施設等先進的CO2排出削減対策モデル事業(25億5000万円)
  • (新)上水道システムにおける省CO2 促進モデル事業(厚生労働省連携事業)(26億円)
  • (新)木質バイオマス資源の持続的活用による再生可能エネルギー導入計画策定事業(経産省連携事業)(4億円)

地域内の省エネの徹底(高効率照明等の優れた低炭素技術の普及等)

  • (新)地方公共団体カーボン・マネジメント強化事業(94億9800万円)
  • (新)業務用ビル等における省CO2促進事業(一部経産省・国交省連携事業)(70億円)
  • (新)地域におけるLED照明導入促進事業(16億円)

公共交通・物流システムの再エネ・省エネ導入促進

  • (新)物流分野におけるCO2削減対策促進事業(国交省連携事業)(41億円)
  • (新)先進環境対応トラック・バス導入加速事業(国交省・経産省連携事業)(10億円)
  • 中小トラック運送業者向け環境対応型ディーゼルトラック補助事業(国交省連携事業)(29億6500万円)

先導的低炭素技術(L2-Tech)導入とCO2削減ポテンシャル診断による徹底した省エネの推進

  • L2-Tech(先導的低炭素技術)導入拡大推進事業(40億円)

省エネ・再エネの技術革新と実証・実用化

新たな技術開発、先進的技術の実証・導入支援、次世代素材の活用により、大幅削減の手法を確保する。

社会を一新する最先端技術、将来の必須技術、低コスト化技術等の開発

  • 再エネ等を活用した水素社会推進事業(蓄エネルギー効果も発揮する低炭素な水素社会の構築)(一部経産省連携事業)(65億円)
  • CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業(70億円)
  • 高効率デバイス(電気制御半導体)の開発・実証(未来のあるべき社会・ライフスタイルを創造する技術イノベーション事業)(19億円)
  • CCS(二酸化炭素回収・貯留)によるカーボンマイナス社会推進事業(一部経産省連携事業)(91億3000万円)
  • (新)低炭素型浮体式洋上風力発電低コスト化・普及促進事業(20億円)

先進的な対策技術の実証・導入支援

  • 自立・分散型低炭素エネルギー社会構築推進事業(15億円)
  • 木質バイオマスエネルギーを活用したモデル地域づくり推進事業(農水省連携事業)(7億円)
  • (新)信号情報活用運転支援システムによるエコドライブ推進事業(警察庁連携事業)(1億5000万円)

環境金融や国民運動などの取り組みも進める

金融を活用した低炭素投融資の促進

  • 地域低炭素投資促進ファンド事業(98億円)
  • 環境金融の拡大に向けた利子補給事業(22億2400万円)
  • エコリース促進事業(18億円)

「循環共生型社会の構築」にも予算が

循環型社会の形成、自然共生社会の構築、人材育成や環境リスクの低減等の地域社会の基盤づくりを着実に行う。また、地域資源を活用した先進的な地域づくりを行う。

地域の自立・分散型のエネルギーセンターとしての廃棄物エネルギーの徹底活用として、「廃棄物処理施設への先進的設備導入推進事業」(152億4000万円)、「(新)低炭素型廃棄物処理支援事業」(17億円)、「(新)廃棄物焼却施設の余熱等を利用した地域低炭素化モデル事業」(2億円)を計上した。

自然環境や地元に配慮した再生可能エネルギー導入の取組みとして、「(新)国立公園等における再生可能エネルギーの効率的導入促進事業」(7億円)、「風力発電等に係る地域主導型の戦略的適地抽出手法の構築事業」(3億4100万円)を計上している。

税制の改正は広範囲に

税制改正要望事項では、持続可能な社会を構築するため、低炭素・循環型・自然共生など幅広い環境分野において税制全体のグリーン化の推進と、個別のグリーン化措置をあげる。

税制全体のグリーン化の推進

  • 地球温暖化対策
    2012年10月から段階的に施行することとされている「地球温暖化対策のための税」を着実に実施し、エネルギー起源CO2の排出抑制対策を強化する。また、揮発油税等について、グリーン化の観点から「当分の間税率」を維持し、その税収を地球温暖化対策等に優先的に充当する。
  • 自動車環境対策
    車体課税の一層のグリーン化を推進する。
  • 森林・自然の維持・回復
    森林吸収源対策を主として、森里川海協力資金制度(仮称)を創設し、地方創生を実現。

個別のグリーン化措置

「環境関連投資促進税制(グリーン投資減税)(法人税、所得税、法人住民税、事業税)」「省エネ改修が行われた既存住宅に係る特例措置(固定資産税)」等の拡充・延長を要望。

【参考】
環境省 - 平成28年度環境省重点施策(概要)
環境省 - 平成28年度環境省重点施策(全体)(PDF)

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