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国立公園内での地熱開発、規制緩和 特定地域での傾斜掘削を容認

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環境省は2日、国立・国定公園内での地熱開発について規制を緩和し、第1種特別地域では、地表に影響がないこと等を条件に、地下部への傾斜掘削を認めることなどを、各地方環境事務所長と各県知事あてに通知した。

本年度末までに取りまとめる「通知の解説」において、「立地選定」「建設」「操業」の各段階に応じた手法や精度による環境配慮の取組み等について、具体的に解説する予定。

同省は、自然環境と調和した地熱開発を促進するための考え方等に議論してきた、検討会で得られた結論を踏まえ、「国立・国定公園内における地熱開発の取扱いについて」(2012年3月27日付け環境省自然環境局長通知)を改正し、関係先に通知した。

第1種特別地域は、公園計画において、公園の中で特にすぐれた自然景観・原始状態を保持している「特別保護地区」に準ずる景観をもち、現在の景観を極力保護することが必要な地域と定められている。

今回の改正の概要

  • 第1種特別地域については、既存通知では地下部への傾斜掘削も認めないこととしていたが、本改正により、地表に影響がないこと等を条件に、地下部への傾斜掘削を認める(特別保護地区は地下部も認めない)。
  • 建築物の高さ規制については、風致景観への著しい支障が回避され、風致景観との調和が図られている場合に限り、13mにとらわれずに運用できることを明示する。

過去の通知の概要

2012年3月27日に自然環境局長通知「国立・国定公園内における地熱開発の取扱いについて」を発出し、規制緩和を実施した。

通知の概要

  • 普通地域:個別に判断して認める。
  • 第2種および第3種特別地域:優良事例の形成について検証を行い、真に優良事例としてふさわしいものは認める。公園外等からの傾斜掘削については個別に判断して認める。
  • 特別保護地区および第1種特別地域:認めない(傾斜掘削による地下利用も認めない)。

※「国立・国定公園内の地熱開発に係る優良事例形成に関する検討会」では、優良事例の円滑な形成のためには、開発の早期段階から自然環境に配慮した立地選定の検討を実施、「立地選定段階」「建設段階」「操業段階」の各段階に応じた手法や精度による環境配慮の取組みが重要。との結論も得られており、本年度末までに取りまとめる「通知の解説」において具体的に解説する予定。

今回の趣旨

地熱発電は、再生可能エネルギーの中でもベースロード電源として期待される一方で、景観の保護や利用、生物多様性の保全が図られている国立・国定公園の区域と重なる場合が多いために、自然環境との調和が図られることが重要である。

環境省は、2012年に新たな通知を発出し、国立・国定公園の特別地域内において自然環境と調和した優良事例の形成について検証することとした。それを受けて、各地で国立・国定公園内における新たな地熱発電事業について調査・検討が進められている。

同省は、自然環境と調和した地熱開発のより一層の促進を図るための考え方等を整理し、優良事例形成の円滑化に資することを目的として、2015年3月に「国立・国定公園内の地熱開発に係る優良事例形成の円滑化に関する検討会」を設置。7月30日の第4回検討会(最終回)で得られた結論を踏まえ、「国立・国定公園内における地熱開発の取扱いについて」(2012年3月27日付け環境省自然環境局長通知)を改正した。

今回、改正した、国立・国定公園内における地熱開発の取扱いについて、各地方環境事務所に通知するとともに、各都道府県に対して地方自治法に基づく技術的助言として通知した。

【参考】
環境省 - 国立・国定公園内における地熱開発の取扱いについて(お知らせ)

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