> > 二国間クレジットのFS調査、新たに8件決定 海外展開する省エネ・再エネ技術

二国間クレジットのFS調査、新たに8件決定 海外展開する省エネ・再エネ技術

記事を保存

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、今年9月から開始していた「平成27年度地球温暖化対策技術普及等推進事業(JCMプロジェクト実現可能性調査)」に係る公募について、委託予定先を決定し、公式ウェブサイト上にて発表した。

再エネ利用や省エネ化など8件

今回、同事業の委託先予定として8件が採択された。詳細は以下の通り。

  • モルディブ共和国:離島型風力発電プロジェクトの案件調査(駒井ハルテック
  • チリ共和国:火力発電所への太陽熱エネルギー供給プロジェクトの案件調査(千代田化工建設
  • タイ国:高効率火力発電プロジェクトの案件調査(三菱総合研究所)
  • サウジアラビア王国:二酸化炭素の回収・貯留・利用(CCUS)プロジェクトの案件調査(日本総合研究所)
  • カンボジア王国:超軽量太陽電池モジュールによる経済特区メガソーラー開発プロジェクトの実現可能性調査(日本開発政策研究所・旭硝子・アジアゲートウェイ)
  • ベトナム国:水エネルギーによる空調省エネ促進プロジェクト - UCHIMIZU(打水)の案件調査(サニコン)
  • インドネシア共和国:省エネ型複合産廃処理熱回収システム実証事業プロジェクトの案件調査(DOWAエコシステム・八千代エンジニヤリング)

日本の技術を普及させられるか調査

同事業(正式名称:「平成27年度地球温暖化対策技術普及等推進事業」)の目的は、日本の低炭素技術・製品等の海外における有効性を実証し得る、具体的な「温室効果ガス排出削減プロジェクト」を効率的かつ効果的に実施するために、二国間クレジット制度(JCM制度)に係る二国間文書を署名した国に日本の温室効果ガス排出削減技術を展開する際のポテンシャルを図るというもの。

その上でNEDOは、対象国での排出削減効果の評価手法の確立、低炭素技術の普及・移転のための事業性評価、プロジェクトの実施に係るファイナンスその他の制度・環境整備方策、具体的な技術の普及・展開方法等について、調査・分析を行う事業者を民間から公募した。採択された事業者には、総額2000万円~5000万円程度の補助金が支給される。

CDMよりもJCMでよりスピーディに

地球温暖化問題への国際的な対応として、世界各国は、技術や製品の普及を通じた途上国での削減を認める国連の唯一の制度である「クリーン開発メカニズム(CDM)」等の京都メカニズムとは異なる市場メカニズムを含むアプローチの検討も引き続き進めていくこととなった。

日本は地球温暖化問題への対応として、海外での温室効果ガスを削減できる優れた技術や製品を多く持っているが、現在CDMは、審査プロセスに長い時間がかかり、承認の可否についても不確実性が高いことに加え、日本が得意とする省エネルギー製品(自動車、家電等)や高効率石炭火力等の低炭素技術に対する適用が潜在量と比較して著しく少ない。

そこで日本は、二国間合意によって、日本が世界に誇る低炭素技術・製品・インフラ・生産設備等の普及や移転による温室効果ガス排出削減・吸収への貢献を、日本の貢献分として評価する仕組みである「二国間クレジット制度」(JCM制度)の構築に向けて、積極的な取り組みを実施し始めた。

政府の地球温暖化対策推進本部も、2013年11月にCOP19の開催期間に合わせて、カンクン合意に基づく2020年の日本の排出削減目標として2005年比3.8%削減を掲げ、その達成にJCMを使用すると明言した。同時に発表された「攻めの地球温暖化外交戦略(ACE~Action for Cool Earth)」においてもJCMを重要施策と位置付け、2014年から2016年の3年間でJCMの署名国を倍増させる目標を打ち出している。

これまで、2013年1月のモンゴル国に始まり、バングラデシュ人民共和国、エチオピア連邦民主共和国、ケニア共和国、モルディブ共和国、ベトナム社会主義共和国、ラオス人民共和国、インドネシア共和国、コスタリカ共和国、パラオ共和国、カンボジア王国、メキシコ合衆国、サウジアラビア王国およびチリ共和国との間で、日本とのJCMに関する二国間文書が署名された。

今後も、経産省は日本の低炭素技術・製品等の海外における有効性を実証し得る、具体的な排出削減プロジェクトの発掘・組成・実施に向けた検討調査を実施する事業者を支援していく。

【参考】
NEDO - 平成27年度 JCMプロジェクト実現可能性調査に係る実施体制の決定

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.