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カドミウムの排出基準など引き上げ 3月25日から

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環境省の廃棄物処理基準等専門委員会は2015年12月25日、処理技術や廃棄物中の濃度などの調査結果の審議やパブリックコメントをふまえて、2016年3月25日からカドミウムの規制を強化する省令を公布した。

今回の省令改正では主に3点の変更があった。廃棄物の処理・清掃に関する法律施行規則(規則)の一部改正と、金属などを含む産業廃棄物に関する判定基準を定める省令(判定基準省令)の一部改正、一般廃棄物の最終処分場や産業廃棄物の最終処分場の技術上の基準を定める省令(最終処分基準省令)の一部改正だ。

各省令改正の概要

規則の改正では、カドミウムやその化合物の特別管理産業廃棄物に該当しない基準として、以下の通りとした。

廃棄物の種類基準
鉱滓関係 (規則第1条の2第6項関係) 鉱滓、または鉱滓を処分するために処理したもの(廃酸または廃アルカリ以外) 0.09mg/L以下
鉱滓を処分するために処理したもの(廃酸または廃アルカリ) 0.3mg/L以下
煤塵、または燃え殻関係(規則第1条の2第9項関係) 煤塵・燃え殻、または煤塵・燃え殻を処分するために処理したもの(廃酸または廃アルカリ以外) 0.09mg/L以下
煤塵、または燃え殻を処分するために処理したもの(廃酸または廃アルカリ) 0.3mg/L以下
汚泥・廃酸・廃アルカリ関係(規則第1条の2第11項関係) 汚泥、または汚泥・廃酸・廃アルカリを処分するために処理したもの(廃酸または廃アルカリ以外) 0.09mg/L以下
廃酸・廃アルカリ、または汚泥・廃酸・廃アルカリを処分するために処理したもの(廃酸または廃アルカリ) 0.3mg/L以下

判定基準省令の改正では、埋立処分される産業廃棄物や特別管理産業廃棄物に含まれるカドミウムの基準と、海洋投入処分する際に含まれるカドミウムの量の基準を、以下の表のとおり変更した。

埋立処分

廃棄物の種類基準
燃え殻・煤塵、または燃え殻・煤塵を処分するために処理したもの(判定基準省令別表第5の2の項の第一欄に掲げるものに限る。) (判定基準省令第1条第2項、第3条第2項関係) 0.09mg/L以下 (現行0.3mg/L以下)
汚泥、または汚泥を処分するために処理したもの(判定基準省令別表第5の2の項の第一欄に掲げるものに限る。) (判定基準省令第1条第4項、第3条第4項関係)
鉱滓、または鉱滓を処分するために処理したもの(判定基準省令第3条第6項関係)

鉱滓や汚泥などについて、現在よりも70%程度基準を高め0.09mg/L以下とした。

海洋処分

廃棄物の種類基準
有機性汚泥または動植物性残渣(令第6条第1項第4号イに掲げるものに限る) (判定基準省令第2条第1項、第4項関係) 0.03mg/kg以下 (現行0.1mg/kg以下)
無機性汚泥(令第6条第1項第4号イに掲げるものに限る)(判定基準省令第2条第2項) 0.003mg/L以下 (現行0.01mg/L以下)
廃酸・廃アルカリ・家畜糞尿(令第6条第1項第4号イに掲げるものに限る)(判定基準省令第2条第3項、第5項) 0.03mg/L以下 (現行0.1mg/L以下)

海洋処分も同様に7割程度基準を引き上げた。なお、海洋処分には動植物性の残渣や家畜の糞尿も含まれる。

また、最終処分基準省令の改正では、排水基準や地下水基準、浸透水基準についても、現状より70%基準を引き上げた。


本来、一般廃棄物最終処分場や産業廃棄物管理型最終処分場を廃止するときには、保有水などの水質検査を2年以上行うことが必要。しかし、経過措置として、本改正の施行前に行われた水質検査の結果については、改正前の基準などで判断する(最終処分基準省令に限る。)

今回の改正で、カドミウムやそれを含む廃棄物を排出する企業は、さらに基準への対応が迫られる。

【参考】
環境省 - 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則等の一部を改正する省令等の公布

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