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ベンチマーク制度見直し、コンビニにも導入へ 事業者クラス分け評価など新制度も

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経済産業省の省エネルギー小委員会、工場等判断基準ワーキンググループは25日、2016年度の実施を目指す省エネルギーのベンチマーク制度の見直し案をとりまとめた。

これまで産業部門を対象としてきたベンチマーク制度を業務部門へ拡大し、コンビニエンスストアにも適用する。また、産業部門では新たな評価制度を導入するとともに、3業種で目指すべき水準の計算方法を変更し厳格化するなど、本制度の見直しを行う。未利用熱購入を省エネ取組の一環とみなして評価するために未利用熱活用制度の創設も盛り込んだ。

本ワーキンググループの見直し案(報告書)に沿って、今後、省エネ法関連規定を定めることとなる。

主な内容は以下のとおり。

業務部門におけるベンチマーク制度の創設

コンビニエンスストアにおけるベンチマーク制度では、ベンチマーク指標には「売上高あたりのエネルギー使用量(電気使用量)」、目指すべき水準は、低炭素社会実行計画の目標値と合わせ「845kWh/100万円以下」とすることが妥当だとした。この水準は、2013年度実績において日本フランチャイズチェーン協会会員でコンビニエンスストア業を行う11社中1社が達成する水準であり、目指すべき水準の要件(同業種の上位1~2割の事業者が満たす水準)を満足している。

エネルギー使用量との関係

エネルギー使用量との関係

目指すべき水準とベンチマーク指標平均値推移

目指すべき水準とベンチマーク指標平均値推移

来年度以降の見直し方針を踏まえ、コンビニエンスストアについても扱う商品やサービスの変化等により、必要に応じて目指すべき水準について見直しを検討することが必要だとしている。

今後は、ベンチマーク制度の早期導入に向けてデータに基づいた検討を進め、適切な制度設計が固まった業種から順次審議を行い、業務部門のベンチマーク制度の導入拡大を図ることとする。

2015年11月に開催された「未来投資に向けた官民対話(第3回)」で安倍晋三首相から、業務部門へのベンチマーク制度の拡大の方針が打ち出された。安倍首相は「製造業向けの省エネトップランナー制度」を本年度中に流通・サービス業へ拡大し、3年以内に全産業のエネルギー消費の7割に拡大する考えを示した。

未来投資に向けた官民対話

未来投資に向けた官民対話

産業部門におけるベンチマーク制度の見直し

事業者クラス分け評価制度を導入

産業部門における本制度の見直しでは、省エネ法の定期報告を提出するすべての事業者をS・A・B・Cの4段階へクラス分けし、クラスに応じたメリハリのある対応を行う「事業者クラス分け評価制度」を2016年度より開始する予定。

省エネ小委において、メリハリのある省エネ規制体系とすべき旨の意見を受け実施するもので、優良事業者を業種別に公表して称賛する一方、停滞事業者以下はより厳格に調査する。本評価制度によって、事業者は、他事業者と比較して自らの立ち位置を確認することができる。

事業者クラス分け評価制度1
事業者クラス分け評価制度2

事業者クラス分け評価制度

3業種で目指すべき水準の計算方法の見直し

目指すべき水準はベンチマーク制度対象業種の上位1~2割の事業者が満たす高い水準で設定することとしたが、2012年度実績での達成率は0~30%とばらつきが大きくなっている。

そこで、この課題に対応するため、セメント製造業、洋紙製造業、ソーダ工業については、確実に達成率1~2割の水準に設定可能な「上位15%水準」の考え方に沿って算出方法を見直するべきだとした。

未利用熱活用制度の創設について

外部で発生した未利用熱を購入して自ら消費する行為(未利用熱購入)を、省エネ取組の一環とみなして評価するため、熱提供側が未利用熱であると区分した分のエネルギーについては、現行制度上の「販売した副生エネルギー量」と同様に、エネルギー消費原単位の算出にあたってエネルギー使用量から差し引くことができる制度を創設し、未利用熱購入を促進すべきである。

エネルギー消費原単位算出時の未利用熱購入の扱い

エネルギー消費原単位算出時の未利用熱購入の扱い

ベンチマーク制度について

「ベンチマーク制度」は、省エネ法(エネルギーの使用合理化等に関する法律)の2008年度改正により、特定の事業を行う事業者に対して、事業者の省エネ状況を比較できる制度として導入された。特定の業種・分野について、この業種に属する事業者の省エネ状況を業種内で比較できる指標(ベンチマーク指標)を設定し、省エネの取組みが他社と比較して進んでいるか遅れているかを明確にし、非常に進んでいる事業者を評価するとともに、遅れている事業者には更なる努力を促すための制度だ。

【参考】
経済産業省 - 総合資源エネルギー調査会 工場等判断基準ワーキンググループ(第4回)

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