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関西電力、地裁の稼動禁止命令で高浜原発3号機を停止 当面は電力供給可能

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関西電力は10日、大津地方裁判所において9日に、高浜発電所3、4号機(福井県高浜町)の再稼動禁止の仮処分命令が出されたことを受け、同日19時59分に稼働中の高浜発電所3号機を停止したと発表した。当面は、電力の安定供給に必要な供給力を確保できる見通し。

仮処分決定は直ちに効力が生じる。大津地裁における決定後、関西電力は速やかに電力需給状況や高浜発電所3号機を安全に停止させるための体制等について検討を行い、安全を最優先に停止に向けた作業を進めてきた。稼働中の原発の運転停止を命じる仮処分の決定は初めて。

なお、高浜原子力発電所4号機は、国の新規制基準のもと26日に稼働を開始したが、29日に発電機を送電系統に接続する操作を行った際に、「主変・発電機内部故障」と「計器用変圧器故障」の警報が鳴り、発電機が自動停止するとともに、タービンおよび原子炉が自動停止した。現在、原因調査が行われている。なお、今回のトラブルで、環境への放射能の影響はないことを確認しているという。

安倍首相「方針に変わりなし」

安倍晋三首相は、10日の記者会見で、大津地裁における今回の決定による、原発を重要なベースロード電源と位置づけたエネルギー基本計画への影響等について、記者からの質問に答えている。安倍首相は、「資源に乏しい我が国が、経済性、そしてまた気候変動の問題に配慮しつつ、エネルギー供給の安定性を確保するためには、原子力は欠かすことはできない。もちろん、依存度はできる限り低減させていく。いずれにせよ、安全性確保が最優先」と語った。

安全性についての懸念が指摘された、原発の新規制基準については、「原子力発電所の再稼働については、高い独立性を有する原子力規制委員会が科学的・技術的に審査し、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると判断した原発のみ、その判断を尊重し、地元理解を得ながら再稼働を進めるというのが政府の一貫した方針であり、この方針には変わりはない」とした上で、「関西電力には、今回の仮処分決定を受けて、更に安全性に関する説明を尽くしていくことを期待し、政府としても、そのように指導していく」と語った。

関西電力は不服申し立ての手続きへ

同社は9日、高浜発電所3、4号機再稼動禁止仮処分の決定について、「本決定に従い、安全を最優先とした工程で運転中の高浜発電所3号機を停止するが、今後、決定文の詳細を確認のうえ、速やかに不服申立ての手続きを行い、早期に仮処分命令を取り消してもらうよう、高浜発電所3、4号機の安全性の主張・立証に全力を尽くしていく」とのコメントを発表した。

同社は、高浜発電所3、4号機について、新規制基準の適合性審査会合等で、科学的・技術的観点から安全性についての説明を重ねてきた結果、原子力規制委員会から原子炉設置変更許可等を得ていると説明。大津地方裁判所において、仮処分の申立てがなされて以降、同社は、申立ての却下を求めるとともに、審査会合の中で説明してきた内容も含め、発電所の安全性が確保されていることについて、科学的・技術的かつ専門的知見に基づき具体的に主張・立証してきた。

【参考】
関西電力 - 高浜発電所3号機の原子炉停止について

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