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エネルギー起源のCO2排出量、5年ぶりに減少 再エネ拡大も要因のひとつ

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エネルギー起源のCO2排出量、5年ぶりに減少 再エネ拡大も要因のひとつ

経済産業省資源エネルギー庁は15日、各種エネルギー関係統計等を基に、2014年度の総合エネルギー統計確報を作成し、エネルギー需給実績を取りまとめ公表した。

エネルギー起源CO2(二酸化炭素)排出量は、震災後の原子力発電所稼働停止等の影響により、4年連続で増加してきたが、2014年度は前年度比3.7%減で、5年ぶりに減少した。同庁は要因として、発電における石油からガス・再生可能エネルギーへのエネルギー源の転換や、火力発電の高効率化、省エネの進展、気候の状況などをあげる。

資源エネルギー庁のホームページに「平成26年度(2014年度)総合エネルギー統計確報」(Excel形式)を掲載している。その他のエネルギー需給実績(確報)のポイントは以下のとおり。

需要動向

2014年度の最終エネルギー消費は前年度比3.2%減となった。最終エネルギー消費は震災後の省エネの進展や気候の状況等により4年連続で減少した。

資源エネルギー庁「最終エネルギー消費の推移」

資源エネルギー庁「最終エネルギー消費の推移」。
2013年度に対し、2014年度の最終エネルギー消費は3.2%減った
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部門別に見ると、経済の低迷、前年度比で涼しい夏・暖かい冬などの影響で、企業・事業所他部門が同3.0%減、家庭部門が同3.8%減、運輸部門が同3.4%減だった。

資源エネルギー庁「部門別最終エネルギー消費の推移」

資源エネルギー庁「部門別最終エネルギー消費の推移」
企業・事業所他部門が3.0%減、家庭部門が3.8%減、運輸部門が3.4%減。

供給動向

一次エネルギー国内供給は、前年度比4.5%減。すべての原子力発電所が稼働停止したことにより、原子力の比率はゼロとなった。また、石油からガスや再エネへの転換が進んだ。

一次エネルギー国内供給は、石油の比率が同1.3%ポイント減となる一方、天然ガスが同1.0%ポイント増、再生可能エネルギー(水力含む)が同0.5%ポイント増加した。うち、事業用発電における燃料構成は、石油の比率が同4.1%ポイント減となる一方、天然ガス(都市ガス含む)が同2.8%ポイント増、再生可能エネルギー(水力含む)が同1.1%ポイント増と、エネルギー源の転換の傾向が顕著だった。

資源エネルギー庁「一次エネルギー国内供給の推移」

資源エネルギー庁「一次エネルギー国内供給の推移」
原子力はゼロになったが、

2014年度の温室効果ガス排出量(確報値)について

一方、環境省と国立環境研究所は15日、2014年度の日本の温室効果ガス排出量(確報値)を取りまとめ公表した。2014年度の温室効果ガスの総排出量は13億6,400万トン(二酸化炭素(CO2)換算)で、前年度比3.1%減(2005年度比2.4%減、1990年度比7.3%増)だった。

環境省「我が国の温室効果ガス排出量(2014年度確報値)」

環境省「我が国の温室効果ガス排出量(2014年度確報値)」。
エネルギー起源CO2排出量ではなく、日本全体の温室効果ガス排出量だ
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日本の温室効果ガス排出量も、2009年度以降4年連続で増加していたが、5年ぶりに減少した。

前年度と比べて排出量が減少した要因としては、省エネ、気候の状況等による電力消費量の減少や、電力の排出原単位の改善(再エネの導入拡大、火力発電内の燃料転換・高効率化等)に伴う電力由来のCO2排出量の減少により、エネルギー起源のCO2排出量が減少したことなどをあげる。

2005年度の総排出量と比べると、オゾン層破壊物質からの代替に伴い、冷媒分野においてハイドロフルオロカーボン類(HFCs)の排出量が増加した一方で、産業部門や運輸部門におけるエネルギー起源のCO2排出量が減少したことなどから、2.4%減少した。

環境省「CO2の部門別排出量(電気・熱配分後)の推移」

環境省「CO2の部門別排出量(電気・熱配分後)の推移」。
商業・サービス・事業所などの省エネはまだまだ足りない
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なお、2014年度の京都議定書に基づく吸収源活動による吸収量は、5,790万トン(森林吸収源対策により4,990万トン、農地管理・牧草地管理・都市緑化活動により800万トン)だった。

気候変動に関する国際連合枠組条約に基づき、日本を含む附属書Ⅰ国(いわゆる先進国)は、温室効果ガスの排出・吸収量等の目録を作成し、条約事務局に提出することとされている。また、条約の国内措置を定めた地球温暖化対策の推進に関する法律において、政府は、毎年、日本における温室効果ガスの排出量及び吸収量を算定し、公表することとされている。これらの規定に基づき、2014年度の温室効果ガス排出量等を算定した。

「確報値」とは、日本の温室効果ガスの排出・吸収目録として条約事務局に正式に提出する値という意味である。今後、各種統計データの年報値の修正、算定方法の見直し等により、今回とりまとめた確報値が再計算される場合がある。

【参考】
経済産業省 - 2014年度エネルギー需給実績を取りまとめました(確報)
環境省 - 2014年度の温室効果ガス排出量(確報値)

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