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日本ロジテック協同組合が破産、負債額は163億円 新電力会社では最大

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新電力大手の日本ロジテック協同組合(東京都中央区)は15日、東京地方裁判所に対して破産手続開始の申立てを行い、同日開始決定を受けたと発表した。負債総額は約163億円(2016年3月31日時点)。

帝国データバンク(東京都港区)と東京商工リサーチ(東京都千代田区)は同日、大型倒産速報の続報として本件について報じた。帝国データバンクによると、2016年最大の負債額で、新電力会社として最大の倒産となる。

同組合によると、2009年11月頃より特定規模電気事業者(PPS)に登録し、電気共同購買事業を中心として事業を拡大してきた。しかし、次第に資金繰りに窮するようになり、各地域電力会社への買掛金の支払いに遅延が発生した。2015年8月に行った小売電気事業者登録の申請手続においても、同組合の財務の脆弱性を問題視され、提示された条件を充足することができなかったことにより、2016年2月24日に本申請を取り下げざるを得なくなった。

その結果、同年3月31日をもって主力の電力共同購買事業を終了することとなり、同日を以って全事業を廃止するほかないとの判断に至り、再建を断念し、同日、破産手続開始の申立てを行った。

破産管財人には渡邊顯弁護士(成和明哲法律事務所、港区虎ノ門4-3-1)が選任された。債権届け出期間は6月30日までで、財産状況報告集会期日は9月26日午後2時。

日本ロジテック協同組合について

同組合は、2007年11月に設立された事業協同組合。経済産業省より特定規模電気事業者(新電力、PPS)の認可を取得し、電力小売事業に参入した。このほか、ETC割引制度共同利用事業と外国人技能実習生の受け入れ事業の3事業を手掛けていた。

電力小売事業では、2010年7月より電力供給会社などから電力を一括購入し仕入価格を下げたうえで組合員に廉価で電力を販売する電力共同購買事業を開始した。東日本大震災以降の相次ぐ原発稼働停止と、2012年7月に始まった再生可能エネルギーの固定価格買取制度の開始を追い風に、電力小売事業を拡大してきた。

東京商工リサーチによると、2012年3月期は売上高4億2,600万円だったが、契約数の増加から2015年3月期は売上高約555億7,700万円と驚異的な伸びをみせた。電力小売事業が売上高の99%を占め、電気供給量(小売)は新電力の中で5番目のシェアとなった。組合員数は650名、賛助会員(自治体や官公庁など)は630名で、電力供給は全国に約9,000カ所にのぼっていた。

しかし、業容拡大の一方、自前の発電所を持たず電力会社や企業、自治体の余剰電力を購入し安価に再販売するビジネスモデルのため、利幅は薄かった。また、関係会社を通じて建設を予定していた発電施設への資金負担などが重荷となり、資金繰りが悪化。各地域電力会社への買掛金の支払いに遅延が発生した。2015年5月には経済産業省に対する納付金の滞納が表面化するなど、信用不安が広がっていた。

こうした中、前述の通り、同組合が小売電気事業者の認可申請を取り下げ、電力小売事業からの撤退を表明。帝国バンクと東京商工リサーチは大型倒産速報で、同組合が3月11日付で事後処理を弁護士に一任し、自己破産申請の方向で検討を進めていることを報じた。

以降、同組合に売電していた電力会社や自治体では未払いによる回収難の問題が表面化したほか、電力供給先の契約者は新たに契約の切り替えが必要となるなど混乱が拡大していた。

横浜市は14日に同組合を売電料金の未納分で提訴

神奈川県横浜市は14日、日本ロジテック協同組合に対して電力売却料金等の支払を求める訴えを横浜地方裁判所に起こしていた。同市が支払いを求めたのは、横浜市資源循環局旭工場および金沢工場、環境創造局北部第二水再生センター太陽光発電所の平成27年度売電料金の未納分で、6億8,079万9,251円および延滞金、遅延損害金。

【参考】
帝国データバンク - 日本ロジテック協同組合、破産手続き開始決定受ける 負債163億円
横浜市 -
日本ロジテック協同組合に対する電力売却料金等の支払を求める訴え

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