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西部ガス、工場跡地を植物工場に 農薬不使用で低カリウムレタスを栽培

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西部ガス、工場跡地を植物工場に 農薬不使用で低カリウムレタスを栽培

パナソニックは9日、西部ガスのグループ会社である、エスジーグリーンハウス(福岡県北九州市)に、「低カリウムレタス」の水耕栽培用として人工光型植物工場システムを納入したと発表した。

本システムは、エスジーグリーンハウスが「低カリウムレタス」を栽培・販売するために新設した栽培棟に採用された。エスジーグリーンハウスの新栽培棟では、本年1月からの栽培実証実験を経て、5月20日より、「低カリウムレタス(ブランド名:健腎菜(けんじんさい)」の販売を開始する。

新栽培棟では、「人工光型植物工場システム」と、これによるパナソニックの栽培技術を活用することで、低カリウムレタス日産3,500株の生産が可能。

低カリウムレタスとは

低カリウムレタス「健腎菜」は、カリウム摂取を制限されている腎臓病の人でも生食ができるように、カリウムの含有量を一般的なリーフレタスに比べて約13%以下に抑えたレタス。また、密閉型のクリーンルームにおいて農薬不使用で栽培されている。

全国の腎臓病患者数は約1,330万人といわれており、今後の需要拡大が見込まれることから、エスジーグリーンハウスは、九州で初めて低カリウムレタスの水耕栽培事業を開始する。

新栽培棟の建設地は西部ガス旧北九州工場跡地敷地内。栽培棟は1,538平米。建設費は約7億円。

「健腎菜」は、パナソニックが保有する低カリウムレタス栽培技術のほか、秋田県立大学の耕栽培方法(特許)を活用して栽培される。また、卸売契約を締結したメディカルドライブフーズ(福岡県福岡市)が、病院や薬局などに販売するとともに、一部はエスジーグリーンハウスが一般向けに、既存の「うるおい野菜」と同様に、百貨店、スーパーなどへの直販を検討している。

事業スキーム

事業スキーム

低カリウムレタスの栽培は、富士通も半導体工場のクリーンルームを転用した大規模植物工場で取り組んでいる

植物工場システムと栽培技術について

今回、パナソニックが納入したシステムおよび活用される栽培技術は、これまで同社が培ってきた、(1)省エネ・解析・光学技術とそれらを融合した植物育成制御技術、(2)照明・空調をはじめとする環境制御技術、(3)ナノイーを活用した菌抑制技術、(4)通信・ネットワーク技術―などを融合したもの。消費電力を削減しながらも均質な栽培環境を提供し、栽培歩留まりの大幅向上など農業の工業化に貢献する。

「ナノイー」は、空気中の水分から生みだされる微粒子イオン。一般的なイオンと比べて約6倍長もちで、広範囲に届く。カビ菌やウイルス、ニオイ、アレル物質など目に見えない小さな不快の原因を抑制する力がある。

パナソニックは、2012年から「人工光型植物工場システム」の研究を開始し、2013年8月から同社の福島工場内に実験工場を立ち上げ、2014年4月からシステムの販売活動を進めてきた。今回の納入は、パナソニックにとって初の大型納入となる。

同社では、エレクトロニクス技術と工場などの生産拠点で培ってきた生産技術を組み合わせることで生み出した農業向けのシステムソリューションにより、世界中に「食の安心・安全」を提供できるよう、今後も取り組んでいく考えだ。

エスジーグリーンハウスは2007年から土を使わずにハウス内の水槽で野菜などを栽培する水耕栽培による農薬を使わないレタス(ブランド名:「うるおい野菜」)の栽培・販売事業を行っている。

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