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「資源効率政策の強化を」 UNEP国際資源パネルとOECDが報告書を公表

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「資源効率政策の強化を」 UNEP国際資源パネルとOECDが報告書を公表

経済活動と資源消費のデカップリングが進行している

G7(主要7カ国)富山環境大臣会合において、国連環境計画(UNEP)国際資源パネルから資源効率性に関する統合報告書の政策決定者向け要約(SPM)が、また、経済協力開発機構(OECD)から政策ガイダンスが、それぞれ公表された。その概要について、環境省とOECDがそれぞれとりまとめ報告している。

UNEP国際資源パネルの統合報告書では、資源効率性の向上がいかに経済成長や開発に寄与するか、また、世界の資源、エネルギー、バイオマス、水の使用量や環境影響を低減させるかについての展望を示している。具体的には、資源効率政策と気候変動対策を合わせて実施すれば、2050年における世界の天然資源採掘量をを最大28%削減するとともに、2050年までに世界で約60%、G7諸国で約85%の温室効果ガスの排出削減の実現に資すると明記する。

OECD最新報告書「資源効率性に関する政策ガイダンス」では、資源効率性の向上を実現するために取るべき主な政策アプローチや手法についてのガイダンスを示すとともに、G7の担うべき重要な役割について勧告している。

本報告書では、「先進諸国は原料資源の消費量を削減し、廃棄物管理を改善してきたが、天然資源の使用量も廃棄物も少なくなる製品の工夫と生産により一層力を注ぐべき」と提言する。G7諸国の資源消費量は、1980年以降、経済成長に反して横ばいで推移してはいるが、1人当たり消費量は依然として世界平均を約60%上回っている。開発途上国および新興諸国の高まる需要や急速な人口増加により、世界の資源消費量は2050年までに倍増することが予測され、これが環境に深刻な影響を及ぼすと指摘する。

そこで、製品のライフサイクル全体に資源効率化政策を適用し、それをイノベーション、投資、貿易等の分野にある既存の政策と合わせるよう各国政府に呼びかけている。環境ラベルと情報の調和をさらに進めることも、資源効率の水準を上げることにつながるとしている。

報告書の概要

UNEP-IRP報告書政策者向け要約「資源効率性:潜在的可能性及び経済的意味」

  • 1900年から2005年の間に、世界人口は4倍に、物質の採掘・使用量は8倍に増加した。資源利用とそれに伴う環境影響を経済成長から分断(デカップリング)する必要がある。
  • G7各国は、BRICSや世界平均に比べてはるかに高い1人当たり物質フットプリントを有している。
  • 資源効率性の向上は、持続可能な開発目標(SDGs)や気候変動目標を経済的に達成するために不可欠である。
  • 資源効率性の向上は、純費用がかからずに実現できる大きな可能性があり、経済成長と雇用の促進につながり得る。
  • 資源効率政策の導入により、気候変動対策による効果と合わせて、2050年における世界の天然資源採掘量を最大28%削減することができる。
  • 資源効率政策が気候変動に対する野心的な国際的行動とともに実現されれば、2050年までに世界で約60%、G7諸国で約85%の温室効果ガスの排出削減の実現に資する。

OECD報告書「資源効率性に関する政策ガイダンス」

  • G7/G8およびOECDでは、資源効率性促進のための数多くのイニシアティブが存在する。
  • 新興国経済の急激な工業化と先進国の高水準の物質消費により、世界の物質消費は1980年以降倍増し、1900年比で10倍に増加した。
  • 世界金融危機以降、大半のOECD加盟国では経済成長と物質消費のデカップリングの傾向が確認されるが、一人当たりの物質消費量は依然として世界平均よりも高い。
  • 製品のライフサイクルを通して一貫したインセンティブを提供するため、ポリシーミックスを提供すべき。
  • 製品のライフサイクルにわたり資源効率性を促進する政策を実施するべき。
  • 資源効率性を経済政策課題として扱い、分野横断的・分野別政策に統合すべき。
  • より良いデータおよび分析に基づいた政策立案と評価を強化すべき。
  • G7間を含む国際レベルでの協力を強化すべき。

両報告書公表の経緯

昨年のG7エルマウ・サミットでは、資源効率性が議題の一つとして取り上げられ、G7各国が資源効率性の向上に向けて野心的な行動を取ることが確認された。また、UNEP国際資源パネル(以下、「UNEP-IRP」)とOECDのそれぞれに対し、資源効率性向上のポテンシャルとそれを実現するための解決策を示した統合報告書と、当該統合報告書を補完する政策ガイダンスの作成が招請された。これを受けて、今般のG7富山環境大臣会合において、UNEPおよびOECDから両報告書が報告された。

UNEP国際資源パネル(UNEP-IRP)とは、UNEP国際資源パネル(UNEP-IRP)とは、資源管理に関する著名な専門家で構成される専門家パネルであり、2007年国連環境計画(UNEP)によって設立された。国際資源パネルは、(1)天然資源の持続可能な利用、特にライフサイクル全体における環境影響について、政策的に関連性のある、中立的で整合のとれた権威ある科学的評価を提供し、(2)環境劣化を経済成長から切り離す(デカップリング)方法についての理解を深めることに貢献することを目的とする。

UNEP-IRPは最新の科学的・技術的・社会経済的知見をまとめた評価報告書を数多く発表しており、政策担当者や産業界等に対し、資源管理改善のための助言等を提供している。

【参考】
環境省 - 資源効率性に関するUNEP国際資源パネル・OECD報告書公表について

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