> > 高性能な断熱材、JIS改正で性能の測定方法を確立 省エネ住宅へ活用するため

高性能な断熱材、JIS改正で性能の測定方法を確立 省エネ住宅へ活用するため

記事を保存
高性能な断熱材、JIS改正で性能の測定方法を確立 省エネ住宅へ活用するため

経済産業省は、真空断熱材に代表される高性能な断熱材を、省エネルギー住宅へ活用するために、断熱材の熱抵抗および熱伝導率の測定方法に関する日本工業規格(JIS規格)を改正し、新たに真空断熱材の断熱性能を測定する方法を導入した。

これまでは適用外だった真空断熱材の測定方法

近年、真空断熱材に代表される低熱伝導率の材料の開発が進んでいる。これらは、JIS A 9521(建築用断熱材)に代表される従来の断熱材と比較すると、高い断熱性能を持つことから、省エネルギー住宅への活用が期待されている。

真空断熱材は、芯材および被覆材等の異なる材料を用いた複合材料であり、例えば、グラスウール断熱材、ロックウール断熱材など「繊維系」、ビーズ法ポリスチレンフォーム断熱材、硬質ウレタンフォーム断熱材など「発泡プラスチック系」の断熱材とは大きく異なる特徴を持っており、これまでは一般的な断熱材に対応する断熱性能の測定方法の適用外とされていた。

市場において、真空断熱材が適正に評価されるためには、所定の精度で測定できる方法が必要である。この必要性を背景として、断熱材の断熱性能を測定する方法の一つであるJIS A 1412-1(熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法-第1部:保護熱板法(GHP法))を改正した。

規格改正の主なポイント

真空断熱材の国内での普及を目指し、真空断熱材の中央部における熱抵抗および見掛けの熱伝導率(※)を一定程度の信頼性をもって測定することができる方法(真空断熱材の熱抵抗及び見掛けの熱伝導率の測定方法)を附属書(参考)として規定した。この附属書は、対応国際規格にはない、日本独自の附属書として新たに規定するものだが、今回新たに規定する内容(測定方法)を対応国際規格に追加提案する予定。

※見掛けの熱伝導率…真空断熱材のように均一でない材料を複合したものの熱性能を、他の材料の熱伝導率と同じように扱うために、材料を均一と見なして計算した値。

各種検証実験等を経て測定方法を規定

真空断熱材は芯材(例えばグラスウールなどの繊維材料)を被覆材(アルミニウムはく(箔)、アルミニウム蒸着フィルムなどを用いたフィルム等)で覆い、内部を減圧したものである。

このような異なる材料を用いた複合材料は、芯材と被覆材とで伝熱性能(熱の伝わりやすさ)が異なり、また真空断熱材は構成および製造条件によりしわや凹凸を持つ場合があるため、真空断熱材独自の試験体条件、測定手順を規定する必要があった。そのため、各種の検証実験やシミュレーション計算による検討を行い、測定可能な試験体の条件等を確認し、測定方法を規定した。

日本工業規格(JIS規格)とは

経済産業省では、技術の進歩や、安全性の向上等、必要に応じて、日本工業規格(JIS規格)を制定・改正している。今回の8月分では、3件の制定および16件の改正を行った。

JIS規格とは、鉱工業品の品質の改善、性能・安全性の向上、生産効率の増進等のため、工業標準化法に基づき制定される日本の国家規格。JIS規格は、製品の種類・寸法や品質・性能、安全性、それらを確認する試験方法や、要求される規格値などを定めており、生産者、使用者・消費者が安心して品質が良い製品を入手できるようにするために用いられている。

【参考】
経済産業省 - 日本工業規格(JIS規格)を制定・改正しました(平成28年8月分)

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.