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2020年、羽田空港でバイオジェット燃料が補給可能に 経産省など、計画案示す

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2020年、羽田空港でバイオジェット燃料が補給可能に 経産省など、計画案示す

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経済産業省や国土交通省などは、国内で藻類などから製造されたバイオジェット燃料を2020年後半に、羽田空港で導入する目標を掲げ、製造システムの早期確立やサプライチェーンの構築を進めていく方針だ。

経済産業省は26日、両省や航空会社、バイオ燃料製造業者等で構成される検討委員会で示した、「2020年オリンピック・パラリンピック東京大会へのバイオジェット燃料の導入に向けたアクションプラン(案)」を公表した。

委員会の名称は「2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けたバイオジェット燃料の導入までの道筋検討委員会」。東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年をターゲットイヤーとして、バイオジェット燃料を搭載するフライトを実現するための課題について議論するとともに、進捗状況について定期的に報告する場として、設置された。

アクションプラン(案)では、「バイオジェット燃料をとりまく環境」のほか、「燃料製造の可能性と課題」「サプライチェーン確立の可能性と課題」など、これまで検証した結果をとりまとめ、「まとめ」では以下の方向性を示している。

2020年におけるバイオジェット燃料導入の絵姿

バイオジェット燃料の生産から給油までの一連のプロセス

バイオジェット燃料の生産から給油までの一連のプロセス

2020年時点の燃料製造、サプライチェーン構築について、目指す絵姿は以下のとおり。

  • 日本が有するバイオ燃料生産技術を活用し、ASTM D7566(米国の標準規格ASTMが定めた航空機のジェットタービンエンジン用燃料の規格)を満たすバイオジェット燃料(純バイオ燃料)を製造する一貫したシステムが構築されている状況を目指す。量としては、純バイオ燃料ベースで百数十~千数百KLのバイオジェット燃料が想定される。
  • サプライチェーンについては、バイオジェット燃料を導入する空港を羽田空港とし、国内で製造されたバイオジェット燃料(純バイオ燃料)を受入・混合・貯蔵・品質確認・出荷する設備が一通り整備されている状況を目指す。

2020年までの対応事項

2020年段階での絵姿を実現するため、課題解決に向け進捗を確認しつつ着実に事業を進めていく必要がある。まずは、燃料製造について、2020年に利用可能なバイオジェット燃料の種類およびおおよその数量については、今後の技術開発進捗状況を考慮しつつ、2016年度内に明らかにする。その上で、一貫したバイオジェット燃料製造システムの早期確立に向けて、各燃料製造技術の課題を一つ一つ解決していく。

サプライチェーンについては、燃料製造側から提供される純バイオ燃料の種類・おおよその量を踏まえ、燃料混合施設等の整備計画を立て、それを実行に移す。なおその際、羽田空港における導入を念頭に置きつつ、空港共同貯油施設(ハイドラントシステム等)、独立した設備(フューエラー等)といった異なる選択肢を勘案しつつ、必要な整備を進める。これらの施設整備については2017年度末までに整備計画を明らかにすることとし、それに先駆けて2016年度内には関係者への説明を開始する。

2020年代後半の実用化の絵姿

日本におけるバイオジェット燃料の本格的な実用化は2020年代後半と見込まれているが、その時点においては一定の量を低価格で提供する状態になっている必要がある。量という観点では、現時点で効率的に精製を行っている既存の製油所設備の規模感を踏まえれば、年間数万KL~数十万KLといったオーダーが必要になると思われる。

これは、スケールメリットによる価格低減のためにも必要なことであり、そのような価格低減効果も含め、実用化段階では現在ジェット燃料として用いられているケロシンの価格と遜色のない程度にまでバイオジェット燃料の調達コストを低減することが必要になる。また、コスト低減の前提として、更なる原料生産・調達コストの低減、製造行程の効率化が必要である。

これらの課題を克服し、目標どおり2020年代後半に国産のバイオジェット燃料を実用化するためには、引き続き関係者の協力関係が重要となる。

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