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家畜の糞尿、食品残渣でバイオガス発電 消化液も適切処理するモデル事業2件

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熊本県熊本市と富士開拓農業協同組合(静岡県富士宮市)は、家畜の排泄物を廃棄物として処理するメタン発酵において作られるバイオガスを発電に使用し、同時にその消化液を下水道施設で適切に処理するモデル事業を実施する。

これらの事業は8日、環境省の「平成28年度環境調和型バイオマス資源活用モデル事業委託業務」に両者の事業が採択されたもの。なお、同事業には4件の応募があった。

有機廃棄物でバイオガス発電

この事業は、地域内に存在する家畜糞尿や食品残渣等のメタン発酵にて生じた消化液を下水処理施設で適正に処理することにより、地域環境を保全しつつ、メタンを活用したバイオマス発電で得られた電力・熱を下水処理施設等に供給してCO2削減を図り、低炭素社会と循環型社会を同時達成する処理モデルの構築を目指すことを目的としている。

CO2削減目標達成のため、地域資源を活用した再生可能エネルギー導入拡大への期待が高まる中、家畜糞尿や食品残渣等から得られるメタンを活用したバイオマス発電が展開されているものの、メタン発酵において生じる消化液を液肥として牧草地等に散布することによる地下水への影響が懸念されており、顕在化している例もある。

そこで、この業務では、低炭素社会と循環型社会を同時達成する処理モデルの構築を目的として、以下の3つの要素を連携させ、CO2削減と消化液の処理を両立させたモデルの実証を行う。

  1. 家畜ふん尿等のメタン発酵において生じる消化液の処理の課題解決
  2. 下水処理場における処理能力の有効活用
  3. バイオガス発電によって得られるエネルギーの有効活用

熊本県と静岡県での事例

1.熊本市(事業実施場所:熊本県熊本市)

熊本市が整備を行う家畜排泄物処理施設の堆肥生成過程で生じた家畜排泄物の液状分を下水処理施設の消化タンクに投入し、バイオガスを生成する。バイオガスは、ガス発電機を用いて電力・熱源として下水処理場内で利用することで、温室効果ガス削減につなげる。

2.富士開拓農業協同組合(事業実施場所:静岡県富士宮市)

富士開拓農業協同組合管内の家畜排泄物を原料としたバイオマスプラントにおいて生じた消化液を下水処理場に運搬・処理する。バイオマスプラントによって発電された電力についてはバイオマスプラント内で利用するするほか、電力会社の送配電の活用により下水処理場に供給し、消化液の処理に必要なエネルギーとして利用することで温室効果ガス削減を目指す。

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