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石狩湾の洋上風力発電、希少猛禽類保護のためバードストライク対策を

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環境省は23日、グリーンパワーインベストメント(東京都港区)が北海道で計画している、大規模な洋上風力発電事業に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。

この「(仮称)石狩湾新港洋上風力発電事業」は、北海道小樽市と石狩市にまたがる石狩湾新港港湾区域内において、最大で総出力104,000kW(定格出力4,000kW級の風力発電設備最大26基)の着床式洋上風力発電所を設置するものである。

望ましい風力発電事業だが、バードストライクを防止すべき

環境大臣意見では、この事業について、現時点では、系統連系への接続は確保されていないが、再生可能エネルギーの導入・普及の観点からは望ましいものであると評価する。

一方、対象事業実施区域・周辺では、オジロワシ等の希少猛禽類の生息が確認されている。そのため、オジロワシ等のバードストライクに関する事後調査を適切に実施し、オジロワシ等重要な鳥類に対する重大な影響が認められた場合は、ブレード塗装等の鳥類からの視認性を高める措置、稼働制限等の追加的な環境保全措置を講ずること等を求めている。

また、国内での先行事例が少ない洋上風力発電事業であることから、その環境影響について十分に解明されておらず、調査、予測、評価の手法についても開発が進められていることを踏まえて、最新の知見を用いて、評価書、報告書等の環境影響評価手続および事後調査、事業の実施を行うこと等を明記している。

対象事業実施区域周辺の陸側においては、他事業者による風力発電所が環境影響評価手続中であり、それらの風力発電所との累積的な環境影響が懸念される。そこで、周辺の他事業者と可能な限り環境情報(未公開情報を含む)を共有し、地域全体で効果的な環境保全措置を講ずることで、環境影響を低減させるよう努めることも求めた。特に、鳥類に対する移動経路の阻害やバードストライク事故等の情報について、積極的に情報共有を図ることとしている。

今後、事業者は、環境大臣及び関係自治体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続きが求められる。

グリーンパワーインベストメントは、風力発電や太陽光発電の開発・施工・運営を手掛ける。主要株主は、サンフランシスコに本社を置く再生可能エネルギーの開発・送電会社のパターン・エナジー・グループ・LP、日本政策投資銀行、三井住友ファイナンス&リース。

環境影響評価準備書に対する環境大臣意見の提出について

環境影響評価法および電気事業法は、出力10,000kW以上の風力発電所の設置または変更の工事を対象事業としており、環境大臣は、事業者から提出された環境影響評価準備書※について、経済産業大臣からの照会に対して経済産業大臣に意見を言うことができるとされている。本件は、北海道の「(仮称)石狩湾新港洋上風力発電事業」に係る環境影響評価準備書について、この手続きに沿って意見を提出するものである。

※環境影響評価準備書
環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴くための準備として、調査、予測及び評価、環境保全対策の検討を実施した結果等を示し、環境の保全に関する事業者自らの考え方を取りまとめた文書。

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