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送配電事業者の「調整力」用電源、望ましい調達方法などを定めた指針が制定

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送配電事業者の「調整力」用電源、望ましい調達方法などを定めた指針が制定

経済産業省は、一般送配電事業者が電力系統の需給バランスを維持するために必要な電源等を「調整力」として公募調達する場合の、公平性・透明性を担保するための考え方、望ましいと考える実施方法等について定めた指針を制定した。

2016年4月に、電力小売りの全面自由化や新たなライセンス制の導入を定めた第2弾の改正電気事業法が施行された。これまで旧一般電気事業者が自社の発電設備を用いて行ってきた、系統全体の周波数維持等の高品質な電力供給を確保する業務である「アンシラリーサービス」は、新たなライセンス制の下では「一般送配電事業者」が行うこととなっている。

一般送配電事業者が、この業務に必要な調整力を調達する場合、特定電源への優遇や過大なコスト負担を回避するため、原則として公募等の公平性・透明性が確保された手続きにより実施する必要があるが、その手続きの具体的な内容は各一般送配電事業者に委ねられている。

このため、一般送配電事業者による適切な調整力の調達の在り方について、事前に基本的な考え方を示すことが重要である。

経済産業省では、9月26日付けで電力・ガス取引監視等委員会から、電気事業法の規定を踏まえた「一般送配電事業者が行う調整力の公募調達に係る考え方」(報告書)に基づく指針の制定に関する建議を受けたことを踏まえ、本指針を制定した。

「一般送配電事業者が行う調整力の公募調達に係る考え方」について

この報告書は、一般送配電事業者が行う調整力の公募調達のうち、その手続や契約条件等の設定について、公平性や透明性が確保されている方法であるかを経済産業省が確認する上での、基本的な視点を提示するものである。このため、技術的な検討の結果、各一般送配電事業者の状況に応じて設定される調整力の必要量や要件(スペック)等の適切性を検証するものではない。

また、公募調達の手続や契約条件等が適切であった場合でも、実運用において、一般送配電事業者が特定の電源等を優遇して指令を行うなど、その調整力の運用が適切でない場合、公平性や透明性が確保された適切な取引とは言えないことから、この報告書では、一般送配電事業者による調整力の運用の適切さを事後的に確認する際の考え方についても記載している。

具体的には、旧一般電気事業者が価格支配力を有していると考えられる当面の間は、事後的に電力量(kWh)価格の確認を行い、例えば、明らかに市況変動と異なる申込みがされているような場合については、発電事業者等その合理性の説明を求めていくこととする、としている。

一般送配電事業者による電源等の確保の形態としては、以下2つを示している。

1.一般送配電事業者の専用電源として、常時確保する電源等(電源I)

一般送配電事業者がアンシラリーサービスの専用として常時確保する電源等。一般送配電事業者は、確保する容量(kW)に相当する費用(以下「容量(kW)価格」)を、確保の対価として支払いつつ、一般送配電事業者からの指令に対応して調整力を提供した場合には、電力量(kWh)の単価(以下「電力量(kWh)価格」)で電力量(kWh)ベースの精算を行う。

2.小売電気事業者の供給力等と一般送配電事業者の調整力の相乗りとなる電源等(電源Ⅱ)

原則として小売電気事業者が小売供給用の供給力として確保する電源等ではあるが、ゲートクローズ(発電事業者および小売電気事業者による需給計画の提出締め切り(実需給の1時間前)のこと)後に余力がある場合には、一般送配電事業者が上げ・下げの調整力として活用する電源等。一般送配電事業者からの指令を受け、電力量(kWh)価格で電力量(kWh)ベースの精算を行う。

それぞれの形態について、公募調達実施時における「調整力の必要量の設定」や「調整力の要件」の考え方等について示すとともに、これらについて公募要領等において十分な説明を行うこととしている。

また、今後、一般送配電事業者による調整力の公募調達には、ネガワット事業者等、電気事業法の発電事業者以外の事業者の参入も予想される。このため、契約において、発電不調等により一般送配電事業者からの指令に応じられない場合の扱いを定めることが望ましいとしている。

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