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Amazonや楽天などに省エネ義務? 宅配サービス増加でCO2排出増、政府が検討

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Amazonや楽天などに省エネ義務? 宅配サービス増加でCO2排出増、政府が検討

経済産業省は25日に開催する省エネルギー小委員会(第20回)において、消費者に商品を配送で届ける、インターネットを利用した通販事業者や小売り事業者などに対する、省エネ法における対応について検討する。

省エネ法では、事業において荷物を継続して貨物輸送事業者に輸送させる「荷主」に対して、貨物輸送に係るエネルギーの使用の合理化に努めること等を求めている。また、年度の輸送量が3,000万トンキロ以上である荷主を「特定荷主」として指定し、エネルギー使用の状況の報告等の義務を課している。

特定荷主は839事業者で、その約8割は製造業だが、成長著しい電子商取引(EC)をはじめ、小売業等の非製造業のエネルギー消費量も増加しており、実態の把握が求めらている。経産省の資料によると、BtoCのEC市場は、2030年に2015年比2.3倍になると予測されている。

今回の委員会では、荷主に対する省エネ対策を検討するにあたり、国土交通省のほか、通販事業者や宅配事業者から小口輸送効率化の取組みが紹介される。

宅配の再配達でCO2排出量が約42万トン増加

国土交通省は、宅配の再配達削減に向けて、宅配事業者、通販会社のアマゾンジャパンや楽天等で構成される委員会を設置し検討を行った。この報告によると、電子商取引の急速な発展に伴う宅配便取扱個数は年間で15%増と急増、またトラックドライバー不足の顕在化の中、宅配便の約2割が再配達となっている。この再配達による社会的損失は、CO2排出量約42万トン増とトラックドライバーの年間約1.8億時間の労働時間増と試算している。その削減に向けた具体策として、コンビニでの受け取り等、受取方法の更なる多様化や、既存の枠組みを超えた関係者間の連携の促進等をあげる。

事務用品を通信販売するアクセルは、物流網の整備による配送距離の短縮や、自転車や電気自動車を利用した多様な配送手段の採用など、小口輸送効率化の取組みを紹介する。また、佐川急便は着荷主と連携した最適な輸送方法の提供等の取組み、ヤマト運輸は現状の取組みや今後の必要な施策についてまとめている。

これから打ち出される政策のカギは「サードパーティ」か

この小委員会では、新たな省エネ施策について、特に「事業者の枠を超えた省エネ」「サードパーティを活用した省エネの深掘り」の2点に着目し検討を行ってきた。経済産業省は、今回、これまでの議論をまとめた「中間取りまとめ骨子(案)~省エネポテンシャルの開拓に向けて~」の資料を提示している。

この資料によると、「事業者の枠を超えた省エネ」として、複数事業者が連携した省エネ取組みを新たな省エネの手法として国としても積極的に推進すべきで、このため、個々の事業者ごとの省エネ努力に着目している現行の省エネ法や支援策について必要な見直しを行うことを盛り込んでいる。

また、「サードパーティを活用した省エネの深掘り」として、実際にエネルギーを消費している当事者の努力だけでなく、その当事者の行動に深く関わる者(サードパーティ)と当事者の連携によってさらに省エネが加速できる可能性があると指摘している。

たとえば、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及施策では、ZEH購入を消費者に働きかけるハウスメーカー等をサードパーティと捉え、ZEHビルダーの活用を補助金交付の要件とすることで、ハウスメーカー等の活動を活性化し、ZEHの普及に向けて着実に成果を上げている。

これを踏まえて、事業者の枠を超えた省エネの推進や、省エネ法が直接アプローチしていない中小企業が大半を占める非特定事業者や家庭の省エネに対して、サードパーティ活用の可能性について幅広く検討されるべきだとしている。

運輸部門におけるサードパーティとは何か、その場合の荷主の役割については今後検討が進められる予定だ。

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