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水素製造設備の煤煙濃度の測定、「5年に1回」に規制緩和

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環境省は、大気汚染防止法施行規則を一部改正し、水素製造用改質器の煤煙濃度の測定頻度を「5年に1回以上」となるよう規制緩和するなどの省令を6日に公布した。

大気汚染防止法の規制対象である水素製造用改質器は、2015年に閣議決定された「規制改革実施計画」において、同施設の排出ガスの性状や、煤煙排出濃度の実態などを調査した上で、適切な規模要件などを検討し、その結果を踏まえ必要な措置を講ずることとなっていた。

同省では、これを受け、同施設の煤煙排出実態について検討した。その結果、水素ステーション等に設置されている、水蒸気改質法により水素を製造する小規模施設(燃料や原料として気体のみを使用するもの)については、煤塵の濃度は、定量下限値未満であるか、定量下限値をわずかに上回る程度であり、また、窒素酸化物の濃度は、大気汚染防止法の排出基準と比べて十分に低い状況であると判断した。このため、大気環境への支障はないと考え、今回の緩和措置を講ずることとなった。

また、水銀排出に関する定期測定結果の評価に用いる基準も明確化することも含め、大気汚染防止法施行規則の一部を改正する省令を公布した。

具体的な改正の概要は下記のとおり。

1.水素製造用改質器に係る規制緩和措置

(1)煤煙の測定頻度の緩和

水蒸気改質方式の改質器であって、温度零度および圧力1気圧の下における水素の製造能力が毎時1,000立方メートル未満の施設(気体状の燃料・原料のみを使用するものに限る。)に係る煤煙の測定頻度を、

  1. 煤塵については、排出ガス量にかかわらず、測定頻度を「5年に1回以上」とする。
  2. 窒素酸化物については、特定工場等(総量規制地域内の一定規模以上の工場・事業場)に設置されるか否かにかかわらず、また、排出ガス量にかかわらず、測定頻度を「5年に1回以上」とする。

(2)重油換算方法の変更(環境省水・大気環境局長通知の発出)

水蒸気改質法により水素を製造する小規模施設(燃料および原料として気体のみを使用するもの)および燃料電池用改質器については、燃料の発熱量が非常に小さいことから、バーナーの燃料の燃焼能力に係る重油換算方法を、1971年の「大気汚染防止法の一部を改正する法律の施行について」に示した方法から、下記の換算式による方法へ変更する。

(現行)

  • 重油10リットルが、ガス燃料16立方メートルに相当する。

(変更後)

  • 重油換算量(L/h)=換算係数×気体燃料の燃焼能力(m3N/h)
  • 換算係数=気体燃料の発熱量(キロジュール/m3N)/重油の発熱量(キロジュール/L)
  • ただし、上式の気体燃料の発熱量は総発熱量を用いることとし、重油の発熱量は40,000キロジュール/Lとする。

2.水銀排出に関する定期測定結果の評価に用いる基準の明確化

既存施設における定期測定結果の評価に用いる排出基準を、新規施設の基準とは別に、あくまでも既存施設用の基準として明確化した。


なお、同省は、今回の規制緩和措置について、2016年10月24日~11月22日まで募集を行ったパブリックコメント(全4件)の結果もあわせて公表している。寄せられた意見の概要は下記の通り。

ばい煙の測定頻度の緩和について

測定頻度の緩和幅が大き過ぎる。5年に1回に緩和された場合、環境面での不安がある。(1件)

重油換算方法の変更について

気体燃料を使用する他のばい煙発生施設についても、同様の重油換算方法を適用すべき。(1件)

発熱量の単位は、「キロカロリー(kcal)」ではなく、国際単位系(SI単位系)の「キロジュール(kJ)」を使用すべき。(2件)

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