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経産省、電力10社の託送供給等約款を認可 ネガワット取引を新制度化

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経済産業省は3月1日、固定価格買取制度(FIT)の見直しにより4月からFIT電気の買取義務者が一般送配電事業者等に変更されること(FITの送配電買取制度)等を踏まえ、新たな供給条件を設定した、電力会社10社の託送供給等約款を認可した。各社の託送供給等約款は4月1日より実施となる。

「託送供給等約款」は、新電力などの電力会社等が、東京電力パワーグリッドや関西電力など電力会社10社の送配電設備を利用する場合の料金等の供給条件を定めたもの。

今回の託送供給等約款の認可では、FITの送配電買取制度への移行と、ネガワット(節電した電力量)取引の制度化の二つがポイントとなる。

FITの送配電買取制度では、一般送配電事業者等が発電計画を作成・インバランス料金の精算を行う3つ目の特例制度を設定する。今回の託送供給等約款には、その際の供給条件が示されている。

また、ネガワット取引の制度化を踏まえて託送供給等約款認可申請を行った電力10社は、新たな供給条件を設けた。具体的には、ネガワット事業者(複数の需要家を束ねて、需要削減量を電気事業者と取引する事業者等)の要請に基づき、需要者が行ったネガワットを、現行の発電した電力量と同等に扱い、一般送配電事業者が、需要抑制に関する計画値と実績値との電気の不足や超過について調整(インバランス供給)を行うこととした。

なお、このインバランス料金は、現在のインバランス料金と同様に設定されている。

省令改正による補正申請後に認可がおりる

この申請は、2016年10月31日に一度受理された。その後、FITの送配電買取制度への移行等を踏まえ「一般送配電事業託送供給等約款料金算定規則の一部を改正する省令(送配電事業者が計画発電量の設定を行った上で、インバランス精算に準じた会計整理等の主体となる仕組みの導入等)」が公布された。そのため経済産業省は、10社に対しこれを踏まえた申請内容の修正を指示した。

各社は、この補正指示に基づき、一般家庭を含む太陽光や風力等「FIT電気」の発電事業者の代わりに、自社(一般送配電事業者)等が発電計画の作成やインバランス料金の精算を行う際の供給条件等を追加した上で、補正申請を行い、今回の認可となった。

FIT電気送配電買取開始に伴うインバランス供給の規定例

東北電力は、FITの送配電買取制度について、次のように補正申請を行った

FIT電気を送配電事業者が買取するケースにおける、以下のパタ-ンについてインバランス供給条件を規定した。

1.発電事業者と小売電気事業者間でFIT電気の売買契約が締結されているケースにおけるインバランス供給の規定

発電事業者の代わりに、一般送配電事業者(東北電力)、あるいは小売電気事業者が発電計画を作成し、インバランス精算を行う仕組みについて、託送供給等約款に追加した。また、インバランス料金について、一般送配電事業者(東北電力)が発電計画を作成する場合は回避可能費用にインバランス量(kWh)を乗じた料金、小売電気事業者が発電計画を作成する場合は、現行のインバランス料金単価にインバランス量(kWh)を乗じた料金となる。


2.特定の区域で送電を行う特定送配電事業者(買取義務者)が買取したFIT電気を、卸電力取引市場を通じて卸供給する、あるいは非常変災等で卸電力取引市場が利用出来ない場合におけるインバランス供給の規定

発電事業者の代わりに、特定送配電事業者が発電計画を作成し、インバランス精算を行う仕組みを追加した。その際のインバランス料金は現行のインバランス料金単価にインバランス量(kWh)を乗じた料金となる。


インバランス特例制度

2016年4月の電力小売りの全面自由化に伴い、発電事業者等が作成した発電計画等に対して、実績が一致することを求めた「計画値同時同量制度」が導入された。計画と実績を調整した場合に支払う料金が「インバランス料金」である。発電計画については、FITでは二つの特例制度を設けている。特定供給者(発電事業者)に代わって一般送配電事業者が発電計画を作成・小売電気事業者がインバランス料金を清算する仕組み(特例制度1)と、小売電気事業者が発電計画を作成・インバランス料金を清算する仕組み(特例制度2)だ。これは、一般家庭を含む太陽光風力等の発電事業者が、発電計画の作成やインバランス料金を支払う負担を負わなくてすむために設けられている。

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