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年間1億2500万円のコスト削減 静岡市、地産地消の電力を一括契約

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年間1億2500万円のコスト削減 静岡市、地産地消の電力を一括契約

静岡県静岡市は3月9日、小売電気事業者と電力売買の一括契約を締結したこと、同小売事業者によるバーチャルパワープラントから、環境負荷の少ない電力の供給と蓄電池制御による需給調整を組み合わせた「エネルギーの地産地消事業」を実施すると発表した。

この事業は、国庫補助等に頼らない自治体の取組みとしては国内で初めて。小売電気事業者(アグリゲーター)として同事業を受託したのは、鈴与商事(静岡県静岡市)。同社は静岡市の所有する西ケ谷・沼上清掃工場の余剰電力を買い取るとともに不足する分は調達し、小売電気事業者として火力・水力・再生可能エネルギーを組み合わせ、環境負荷が少ない電力を静岡市の公共施設281カ所へ供給する。

また、同社は地域防災拠点の静岡市内の小中学校(80校予定)に10kWの蓄電池を設置し、蓄電池群制御システムの活用により、平常時は需給調整(デマンドレスポンス)のために利用し、非常時には防災用電力として活用する。

7年間で約8億8,000円の電力コスト削減

事業期間は2017年4月より2024年3月までの7年間。この事業により、静岡市はエネルギーの地産地消、市域内の経済循環、地球温暖化対策の推進、防災機能の拡充、さらには市役所における電力調達コストの削減を図る。試算では、電力調達コストは7年間で約8億8,0000万円(年間約1億2,500万円)削減できる。

また、環境負荷の低い電力の活用により、市役所から排出する温室効果ガスを2014年度比10%削減するとともに、281施設の電力量のうち約4割を地産電源で賄う。蓄電池設置工事など民間資金投資に伴う経済波及効果は約14億円以上となる見通し。その他、防災機能の拡充、エネルギー産業の創出などの効果が見込まれている。

新たな仕組みづくりに向けて実証実験を実施

これまで、静岡市では、売電・買電を別々に契約を締結、売電した電力は市有施設以外に供給され、環境負荷の少ない電力が未活用となっていることや、各施設により電力の契約先が異なるなどの課題があった。

同事業で構築するVPPは、今後の再生可能エネルギーのさらなる有効利用や国が新たに開設を目指すネガワット取引市場活性化にも資する取組みとなる。同市は、鈴与商事と連携を図りながら、新たな仕組みづくりに向けて実証実験などを行っていく考えだ。より具体的な事業内容については、両者で協議を重ねた上で来月以降に発表する予定。

鈴与商事省エネ・環境対応商材を扱う総合商社で、電源開発、電力調達から電力利用まで、顧客に合わせた最適な電力利用方法を一貫してコーディネートする電力ソリューション事業などを手掛けている。

バーチャルパワープラント(VPP)とは、高度なエネルギーマネジメント技術により、再生可能エネルギー設備や複数の小規模な蓄電池等を活用し、電力需給をコントロールすることによって、あたかも1つの発電所のように制御することをいう。

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