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広域連系系統の「あるべき姿」に取り組む OCCTOが広域系統長期方針を策定

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広域連系系統の「あるべき姿」に取り組む OCCTOが広域系統長期方針を策定

将来的な系統利用を見通した火力電源評価のイメージ

電力広域的運営推進機関(OCCTO)は3月30日、全国規模での電力需給調整等を行うための広域連系系統の整備・更新に関する方向性を整理した長期方針「広域系統長期方針」を策定し公表した。

この方針では、広域連系系統の設備形成・運用において、

  1. 適切な信頼度の確保
  2. 電力系統利用の円滑化・低廉化
  3. 電力流通設備の健全性確保

の3点が実現されている状態を、「広域連系系統の将来のあるべき姿」と定義し、その実現に向けた取組みについて取りまとめている。このあるべき姿は、電力系統の特徴・変遷および今後想定される環境変化を踏まえて定義されたものだ。

これまでの電力流通設備計画は、電力需要の増加に対応するため、電源の開発計画等に関する確実性の高いシナリオをベースに立案されてきた。しかし、近年は、需要の伸びの鈍化、新たな電源連系ニーズの高まり、再生可能エネルギー電源の導入拡大等、系統利用に関する不確実性が拡大している。

そのため今後の電力流通設備の設備形成に当たっては、従来のように新たな電源連系ニーズに応えることが必要である一方、将来の需要見通しを踏まえれば、流通設備への投資の増大による電気料金の上昇をできるだけ抑制することも必要であり、その両立を図る効率的かつ合理的な設備形成が求められている。

なお、本方針の検討過程において、将来の連系線の増強等、具体的な設備形成方針を示すことを視野に入れ、国が示した将来の電力需要や電源構成をはじめ、一定の前提の下、広域連系系統の潮流のシミュレーションを行った。

その結果、電源の新設・休廃止など将来の動向に不確定な要素が多いことに加え、市場環境や運用ルールの考え方によっても、その結果が異なることが明らかとなった。

同機関は長期的な設備形成の在り方は、これらの取扱いによって大きな影響を受けるため、今後もその動向に留意が必要だと指摘している。

「あるべき姿」実現への取り組み

「適切な信頼度の確保」のためには、設備形成を考える上で適切な信頼度の確保は大前提となる。そのため同機関は、将来、電源構成が変化した場合も広域的な送受電等により各エリアで必要な供給力が確保できるかどうかについて、継続的に確認、評価を行っていくとしている。

また、適切な信頼度が脅かされるような事象が確認された場合には、流通設備増強等を行うなど、一般送配電事業者とともに信頼度確保に取り組んでいく。

「電力系統利用の円滑化・低廉化」では、日本のエネルギー政策と整合を図りつつ、電源導入等を円滑かつ低廉なコストで実現するために、同機関と一般送配電事業者が一丸となって電力系統利用の円滑化・低廉化に向けて課題を整理し、ルール整備等に取り組んでいくこと等をまとめている。

「電力流通設備の健全性確保」では、一般送配電事業者に対して、老朽化が進む流通設備の計画的な設備の更新等を求めるとともに、同機関においても、それが円滑に実施されるよう的確にサポートを行っていく。

なお、あるべき姿の実現に向けては解決すべき様々な課題があることから、今後は、国における議論や同機関の検討会における議論等も踏まえつつ、具体的な検討を進め、課題の解決に向けた取組みを着実に進めていく考えだ。

今回、同機関は、業務規程に基づき、広域系統整備委員会における検討を踏まえ、この広域系統長期方針を策定した。この広域系統長期方針の策定は、一昨年4月に発足した同機関にとって初めての取組みであるとともに、日本の電力系統整備の歴史的経緯においてもおそらく例を見ないものと説明している。

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