> > 省エネを一気に加速させる? 政府、カーボンプライシングについて会議

省エネを一気に加速させる? 政府、カーボンプライシングについて会議

 印刷 記事を保存

環境省は5月12日、排出量取引や炭素税など「カーボンプライシング(炭素の価格付け)」にあり方について、有識者から構成される「カーボンプライシングのあり方に関する検討会」の第1回会議を6月2日(金)に開催すると発表した。

この会議では、有識者、経済界等からの意見も聞きながら、長期的な温室効果ガスの大幅削減と経済・社会的課題の同時解決に役立つような、日本のカーボンプライシングの活用のあり方について、大局的な見地から論点を整理し、様々な方向性について検討していく。

座長は、日本社会事業大学学長・東京大学名誉教授の神野直彦氏が務める。同省はその他、10名の委員名簿を公表した。第1回会議では、「日本の温暖化対策の現状」と「カーボンプライシングの意義および効果・影響」について検討する予定。

長期大幅削減に向けカーボンプライシングに期待

パリ協定の発効を受け、世界は今後、脱炭素社会に向かって移行していくものと見込まれている。日本も、長期的目標として掲げる2050年までに80%の温室効果ガスの排出削減や、その先の脱炭素化に向けて舵を切っていくことが求められている。

同省は、課題解決先進国として解決策を世界に提示し、国民の生活の質の向上を図る上で、社会の広範囲にわたる炭素の排出に対して価格を付けることにより、各主体の行動を変え、イノベーションを誘発する等の効果のある「カーボンプライシング(炭素の価格付け)」が果たす役割は大きいと捉えている。

3月の中央環境審議会地球環境部会においてまとめられた「長期低炭素ビジョン」でも、「長期大幅削減に向けたイノベーションを生み出す国内での取組みを加速化する上でいかなる制度の在り方が我が国にとって適しているか、具体的な検討を深める時期に来ている。」と指摘されている。

今回、同部会の長期低炭素ビジョン小委員会においても議論を深めるとともに、その議論に役立てるために、有識者から構成される「カーボンプライシングのあり方に関する検討会」を設置することとした。

なおこの検討会は、傍聴を申し込むことができる。申込み先は、みずほ情報総研(東京都千代田区)で、電子メールでの受付のみ。締め切りは、5月25日(木)12:00必着。

経済産業省は導入に慎重。将来オプションとしては今後も検討

経済産業省は4月に、2030年以降の長期の温室効果ガス削減に向けた対策について検討してきた、産官学からなる「長期地球温暖化対策プラットフォーム」の報告書を公表した。

この報告書では、日本の長期戦略として、「国際貢献」、「産業・企業のグローバル・バリューチェーン」「イノベーション」を柱とする地球温暖化対策「3本の矢」に基づく「地球儀を俯瞰した温暖化対策」を打ち出している。

また、経済・金融的手段となる「カーボンプライシング」について論点を整理している。これによると、エネルギー本体価格・諸税、その他の暗示的価格等を合算したカーボンプライス全体について、既に国際的に高額な水準にあり、国際比較や既存施策による措置等を考慮すると、現時点ではカーボンプライシング施策(排出量取引・炭素税)の追加措置は必要な状況にないと位置づけている。

ただし、長期の様々な不確実性に鑑みても、カーボンプライシング施策は、政策オプションの1つとしては今後とも慎重な検討が必要だとしている。

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.