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トマトの夏場収穫量が40%アップ ハウス栽培でヒートポンプをフル活用

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東北電力(宮城県仙台市)は5月25日、ヒートポンプを活用したトマトのハウス栽培に関する研究で、冷房・除湿機能を活用することにより、夏場でのハウス栽培でも生産性・収益性の向上が実現できることを実証したと発表した。

ヒートポンプの活用による1年を通じた栽培スケジュール

東北地方では、東日本大震災以降、被災農地の利活用としてハウス栽培の導入が進んでおり、中でもトマトは大型施設によるハウス栽培を中心に増加傾向にあるが、ハウスが高温になる夏場の栽培が難しいという課題があった。

また、顧客であるハウス栽培農家には、「7月上旬頃に植え付け・栽培を行い、流通量が減少し販売単価の高まる9月~11月に出荷することで、収益力を向上させたい」というニーズもあった。

同社は、こうした課題に対する顧客の要望を踏まえ、同研究を実施した。

具体的には、ヒートポンプが備えている「冷房・除湿機能」に着目し、東北地方の夏場のハウス栽培において、生産性・収益性を向上できるかという観点から検証を行った。

この研究は、同社の研究開発センター(仙台市青葉区)で2011年度から2016年度まで実施された。

夜間に生育が進むトマトの特徴や、夏の夜間の気温が比較的下がりやすい東北地方の気候特性を踏まえ、夏場の夜間に冷房・除湿を行うことによるトマトの生育への影響や、ヒートポンプを活用しつつも生産性・収益性が両立できる最適な温度・湿度条件を検証した。

また、あわせてこの研究で獲得したノウハウなどを用いて、実際の顧客の生産施設でも適用が可能か、2014年度から約3年間にわたる検証を行った。

夜間におけるヒートポンプの「冷房・除湿」運転の有無による、9月~11月の収穫量の違いを検証

夜間におけるヒートポンプの「冷房・除湿」運転の有無による、9月~11月の収穫量の違いを検証

その結果、通常トマトの販売単価の高まる時期において、収穫量が40%程度向上し、収穫したトマトの大きさや形、色付きなど品質面も向上したほか、年間ベースでも生産性・収益性の向上が確認できたと発表している。

同社は、この実証成果が、トマトと栽培環境が似ているパプリカなどについても適用可能だとしている。同社は、今回の成果を活用し、今後もヒートポンプ導入の提案活動を展開していく予定だ。

なお、同社は、これまで農業分野においては、主に冬季の暖房用として、ハウス栽培へのヒートポンプ導入に向けた提案を行ってきた。

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