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ダイキンの「未来の水車」マイクロ水力発電 水道管ではじまる発電事業

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ダイキンの「未来の水車」マイクロ水力発電 水道管ではじまる発電事業

DK-Powerのビジネスモデル

ダイキン工業(大阪府大阪市)は6月7日、同社が開発したマイクロ水力発電システムを自治体が保有する水道施設に設置し、発電事業を行う子会社「DK-Power(ディーケーパワー)」(大阪府吹田市)を同日に設立すると発表した。

DK-Powerは、様々な自治体の水道事業者や、地域の工事事業者、送配電事業者と協力して発電事業に取り組み、設置したマイクロ水力発電システムの管理・運用・売電を行う。

また、2020年に年間発電量で一般家庭2万3,300軒分に相当する84,000MWhの発電を目指す。

一般的なマイクロ水力発電システムの約1/2の設置面積

同社が開発したマイクロ水力発電システムは、水道施設の水道管に接続することで、未利用であった水力エネルギーから電気を創り出す。既存の水道施設に設置するため、大規模な施設を新たにつくる必要もない。

従来のマイクロ水力発電は、発電規模に対して導入コストが高く、また機器の大きさによって設置場所が限定されていた。しかし、このマイクロ水力発電システムの設置面積は、一般的なマイクロ水力発電システムの約1/2で、導入コストも大幅に削減できる「未来の水車」としている。

また、システムの設置およびメンテナンスはDK-Powerが担うため、自治体は環境負荷が小さいクリーンなエネルギーの創出に貢献できる。

さらに自治体は、新たな負担なく水流と設置場所の賃貸料も得られる。これらの収益を活用して、地域住民に対する自治体のサービス向上につなげることも可能だ。

同社は今後、電力消費量の多い上水道施設や、水を多く消費する工場内の施設へのマイクロ水力発電システムの導入を想定している。

環境保全に対する意識の高まりから、企業や自治体の多くがグリーン調達を推進しており、再生可能エネルギーを用いた電力のニーズ拡大に対応する。

マイクロ水力発電システム

技術開発拠点の研究テーマから事業化を実現

マイクロ水力発電システムを用いた発電事業は、2015年に設立した同社の技術開発拠点「テクノロジー・イノベーションセンター(TIC)」の研究開発テーマから事業化に至った第1号案件であり、DK-PowerはTICから生まれた初めてのスタートアップ企業である。

これまでマイクロ水力発電システムの開発・実証は、産官学との協創によってTICを中心に、環境省の委託事業として取り組んできた。2014年には22kW発電システム、2015年には75kW発電システムの実証実験を開始している。

すでに同システムを導入している富山県砺波広域圏事務組合水道事業所や福島県相馬地方広域水道企業団、兵庫県神戸市、富山県砺波市に加え、今後、京都府長岡京市の水道施設への導入も検討されており、環境貢献の意識が高い多くの自治体への展開をめざす。

また、兵庫県神戸市とは、より小さな水力エネルギーで発電が可能な超小型マイクロ水力発電システムの共同研究を実施しており、さらなる普及に向けたマイクロ水力発電システムの開発にも取り組む。

「省エネ」から「創エネ」へ事業領域を拡大

同社はこれまで、空調機メーカーとして、機器の省エネ性の向上を中心にCO2排出量の削減に取り組んできた。

2020年までの戦略経営計画「FUSION20」では、重点戦略テーマの一つとしてエネルギーソリューション事業を掲げており、機器の販売だけでなく、システムやサービスなど空調機のライフサイクル全体へと事業の拡大をめざしている。

同社はその一環として、空調機の開発で培った省エネ技術を創エネに展開し、空調機を動かす電力を生みだす創エネ事業に取り組む。

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