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環境省、「SBT」を策定してサプライチェーン排出量を算定する企業を公募

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環境省は6月16日、「パリ協定」に貢献する「Science Based Targets(SBT/科学と整合した目標設定)」によるCO2削減目標の策定と、サプライチェーン排出量の算定を行う企業を募集すると発表した。

この事業では、SBTの策定、サプライチェーン排出量の算定の双方について、1回の合同勉強会と、基本2回の策定検討支援面談の2つで支援を行う。

「Science Based Target(SBT)」とは?

2015年12月にCOP21で採択されたパリ協定では、世界共通の長期目標として、産業革命前からの平均気温の上昇を2度未満にすることが盛り込まれている。

このパリ協定の採択を契機に、「Science Based Targets(SBT)(科学と整合した目標設定)」という、2度目標に整合した意欲的な排出削減目標を設定する企業を認定する国際イニシアティブが大きな注目を集めている。

また、サプライチェーン全体での排出量(スコープ1、2、3)の算定は、サプライチェーン上で優先的に削減すべき対象の特定、また他の事業者との連携による効果的な削減につながるものであり、事業者の取り組みが進んでいる。

環境省としても、企業が気温上昇2度目標に整合した意欲的な目標を設定し、サプライチェーン全体で効果的に削減を進めることは、日本の削減目標の達成、ひいてはパリ協定の達成に効果的と考え、今年度、「SBTの策定」と、「サプライチェーン排出量の算定を行う企業」を募集することとした。なお、両方の事業に申し込むこともできる。

また、この事業に関する募集は、環境省から委託を受けたみずほ情報総研が実施する。募集期間は7月7日(金)(当日消印有効)まで。募集企業数は30企業(2事業併せて)。

各事業の概要

(1)Science Based Targets(SBT)の策定

SBTの認定を受けていない企業を対象に、SBTの認定基準・目標設定手法の解説や、検討した削減目標のSBT基準への整合性の確認等を実施する。

※SBTの策定にコミット中の企業も応募可能。
※企業のサプライチェーン排出量の算定に係る取組み状況に応じて、必要に応じ下記(2)の算定も併せて実施する。

(2)サプライチェーン排出量の算定

サプライチェーン排出量の算定に着手していない、または算定済みであっても算定対象範囲を拡大したい、あるいは算定方法の変更を図りたい企業等を対象に、算定に関する考え方や具体的な集計ノウハウの提供を実施する。

日本ではキリンなど6社がSBT認定を取得

2017年6月14日時点で、国内外でSBT認定を受けた企業は48社、SBTを策定するとコミットした企業は226社と、国内外の企業が気候変動対策に意欲的に取り組む意思を続々と表明している。日本では既に、Sony、第一三共、川崎汽船、キリン、コニカミノルタ、コマツ(認定順)の6社が認定を受けており、28社が策定にコミットしている。

また、サプライチェーン排出量の算定結果の開示は、CDPの気候変動質問書や日経「環境経営度調査」等の企業調査での評価項目とされるとともに、前述したSBTでは、スコープ3の排出量割合が高い(スコープ1、2、3の合計の40%以上)場合に意欲的かつ算定可能なスコープ3の目標が必要とされている。

さらに、世界の主要25ヵ国の財務省や中央銀行等が参加する金融安定理事会が2015年12月に設立した「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」では、気候関連財務情報開示に関する最終報告書案を発表し、企業がサプライチェーン全体での排出量の算定結果とその関連リスクについて、自主的に開示することを提言している。


スコープ1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)。
スコープ2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出。
スコープ3:スコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)。

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